Johnson & Johnson(法人名:ヤンセンファーマ)は2025年2月14 日、ダラツムマブ(遺伝子組換え)・ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)(商品名:ダラキューロ配合皮下注)について、「高リスクのくすぶり型多発性骨髄腫」を効能又は効果として、製造販売承認事項一部変更承認申請を行った。
今回の申請は、高リスクのくすぶり型多発性骨髄腫(SMM)を対象にダラツムマブ・ボルヒアルロニダーゼ アルファ配合皮下注単剤療法の有効性と安全性を検証した国際共同第III相AQUILA試験に基づくもの。
AQUILA試験では上記患者390例を対象に、本剤群と経過観察群が比較された。結果、観察期間中央値 65.2ヵ月で、経過観察群に比べ本剤群は主要評価項目である無増悪生存期間を有意に改善した(ハザード比:0.49、95%信頼区間:0.36〜0.67、p<0.0001)。この解析結果は第66回米国血液学会年次総会(ASH2024)で発表され、NEJM誌オンライン版にも掲載されている。
SMMは多発性骨髄腫の前駆状態であり、異常な形質細胞が骨髄内で検出されるものの無症状である。SMMに対する標準的アプローチでは、病勢進行または臓器障害発現まで経過観察するが、最近は多発性骨髄腫への進行リスクが高い患者には早期治療介入の可能性が示唆されている。
(ケアネット 細田 雅之)