塩野義製薬株式会社は17日、米国にて自社開発中のニューロペプタイドY(以下、NPY)Y5受容体アンタゴニストである抗肥満薬velneperit(開発コード番号:S-2367)が、1年間にわたる異なるデザインの後期第2相試験2試験において、主要目標を達成したことを発表した。
同社は、米国内80施設において1,566例の肥満者を対象とした1年間にわたるvelneperitの臨床試験、2試験を実施してきた。それらの試験は、950キロカロリーの低カロリー食あるいは減カロリー食(基礎代謝から算出される必要な1日カロリー量から800キロカロリーを減じた食事)の食事療法併用でvelneperitの安全性と有効性を評価したもの。
両試験において最も高い効果が見られた群では、1年間の投与で5%以上体重が減少した患者の割合が35%にのぼり、その値はプラセボ群のほぼ3倍に達したという。さらに副次的項目において、velneperit投与群はプラセボ群に比べ、ウエスト径、血中脂質パラメーターなどで統計学的に有意な改善がみられ、安全性に関しては、これまでの臨床試験と同様、この1年間の投与においてもvelneperitは高い忍容性を示し、安全性に関し特に大きな問題を認めなかったという。なお、二次的な有効性評価項目やメタボリックパラメーターを含む試験全体の詳細な解析については現在実施中とのこと。
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