パニツムマブの進行・再発の結腸・直腸がんを対象とした臨床試験の結果が発表される

提供元:ケアネット

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公開日:2009/08/27

 



武田薬品工業株式会社と同社100%子会社である武田バイオ開発センター株式会社は24日、2008年6月30日に厚生労働省に製造販売許可申請を行っていた抗癌剤パニツムマブ(米国・欧州製品名:Vectibix)について、武田バイオ社と米国Amgen Inc.(以下、アムジェン社)が共同で追加的に実施している臨床第3相試験のうち、一部の主要解析結果が得られたと発表した。

この試験は、進行・再発の結腸・直腸がんの患者1,186例を対象としたセカンドライン治療に関するもので、無増悪生存期間と全生存期間を主要評価項目としているもの。試験の結果、パニツムマブは、KRAS遺伝子が変異していない進行・再発の結腸・直腸がんの患者において、FOLFIRI療法単独群(イリノテカン、5-FU/ロイコボリン併用療法)に比べ、FOLFIRI療法に本剤を上乗せした併用療法群で無増悪生存期間を有意に延長したという。全生存期間の中央値はパニツムマブ併用群が延長したものの統計的に有意差はなかったとのこと。なお、KRAS遺伝子が変異した進行・再発の結腸・直腸がんの患者については、パニツムマブ併用による無増悪生存期間および全生存期間の延長は認められなかったという。

同社は、今回の試験結果を、参考情報として厚生労働省に追加報告する予定。また、試験の有効性・安全性に関する詳細な結果については、9月に開催される欧州臨床腫瘍学会議で発表するとのこと。

詳細はプレスリリースへ
http://www.takeda.co.jp/press/article_35018.html