neratinib併用、HER2陽性乳がんでPFS延長(NALA)/ASCO2019
HER2陽性の転移・再発乳がん患者の3次治療における、HER1/2/4阻害薬neratinib+カペシタビン併用療法とラパチニブ+カペシタビン併用療法との比較試験の結果が、米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO2019)で発表された。これはオープンラベルの第III相無作為化比較試験である。
試験デザイン
・対象:中央判定で確認されたHER2陽性の転移・再発乳がん患者で、前治療として抗HER2療法を2ライン以上受けている患者(症状のない脳転移症例も許容)
・試験群:neratinib240mg/日(経口)+カペシタビン750mg/m2×2回/日(経口)の併用療法(neratinib併用群)
・対照群:ラパチニブ1,250mg/日(経口)+カペシタビン1,000mg/m2×2回/日(経口)の併用療法(ラパチニブ併用群)
neratinib/ラパチニブは連日投与、カペシタビンは2週間投与後に1週間休薬、これを1コースとして繰り返し投与
neratinib併用群では1コース目にロペラミドを投与
・評価項目:[主要評価項目]中央判定による無増悪生存期間(PFS)と全生存期間(OS)
[副次評価項目]主治医判定によるPFSと奏効率(ORR)、奏効持続期間(DOR)、クリニカルベネフィット率(CBR)、脳転移治療までの期間、安全性、患者報告QOL