HER2+早期乳がんへの術後T-DM1、iDFS改善を長期維持しOS有意に延長/NEJM
トラスツズマブを含む術前化学療法後に浸潤がんの残存が認められたHER2陽性(HER2+)早期乳がん患者において、トラスツズマブ エムタンシン(T-DM1)はトラスツズマブと比較して、全生存期間(OS)を延長し、無浸潤疾患生存期間(iDFS)の改善が維持されていた。米国・National Surgical Adjuvant Breast and Bowel Project (NSABP) FoundationのCharles E. Geyer Jr氏らが、第III相無作為化非盲検比較試験「KATHERINE試験」のiDFSの最終解析およびOSの2回目の中間解析の結果を報告した。術前化学療法後に浸潤がんが残存するHER2+早期乳がん患者は、再発および死亡のリスクが高い。KATHERINE試験では、iDFSの1回目の中間解析においてT-DM1のトラスツズマブに対する優越性が検証され(非層別ハザード比[HR]:0.50、95%信頼区間[CI]:0.39~0.64、p<0.001)、この結果に基づき「HER2+の乳がんにおける術後療法」の適応追加が承認されていた。NEJM誌2025年1月16日号掲載の報告。