腫瘍科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:368

非浸潤性乳管がんでもアロマターゼ阻害薬は術後の選択肢に/Lancet

 非浸潤性乳管がん(DCIS)の閉経後女性における術後の再発予防では、アナストロゾールとタモキシフェンの効果に明確な差はなく、アナストロゾールは治療選択肢となりうることが、オーストラリア・ニューカッスル大学のJohn F Forbes氏らが行ったIBIS-II DCIS試験で示された。マンモグラフィ検診導入後の数十年間で、DCISの診断率は実質的に上昇しており、検診で検出される乳がんの約5分の1を占めるという。浸潤性乳がんの術後の再発予防では、第3世代アロマターゼ阻害薬はタモキシフェンよりも有効性が高いとされるが、DCISにおけるアナストロゾールの優越性は確証されていなかった。Lancet誌オンライン版2015年12月11日号掲載の報告。

非浸潤性乳管がん、術後ホルモン療法の5年QOL評価/Lancet

 閉経後の非浸潤性乳管がん(DCIS)の術後の再発予防において、タモキシフェン(商品名:ノルバデックスほか)とアナストロゾール(同:アリミデックスほか)のQOL(身体機能、心の健康)に差はないが、薬剤関連症状には違いがみられることが、米国・カリフォルニア大学ロサンゼルス校のPatricia A Ganz氏らが実施したNSABP B-35試験で示された。2002年に本試験が立案された時点のDCISの標準治療はタモキシフェンの5年投与であったが、同年、ATAC試験により、浸潤性乳がんの術後補助療法ではアナストロゾールがタモキシフェンに比べ無病生存期間を延長し、毒性も良好であることが明らかにされた。NSABP B-35試験では、最近、60歳未満の患者においてアナストロゾール5年投与による無乳がん期間の、わずかだが有意な改善効果が確認されている(1月4日公開記事参照)。Lancet誌オンライン版2015年12月10日号掲載の報告。

非浸潤性乳管がん、アナストロゾールの再発予防効果を確認/Lancet

 閉経後のホルモン受容体陽性非浸潤性乳管がん(DCIS)で、乳腺腫瘤摘出術と放射線療法を行った患者に対するアナストロゾール(商品名:アリミデックスほか)投与は、タモキシフェン(同:ノルバデックスほか)投与に比べ、有意な再発予防効果が認められたことが報告された。両者の差は5年を過ぎてから確認され、また60歳未満患者に対してアナストロゾールの有意な治療効果が認められた。カナダ・マギル大学のRichard G. Margolese氏らが実施した無作為化二重盲検試験、National Surgical Adjuvant Breast and Bowel Project(NSABP)B-35試験の結果、示された。現在、DCISに対する標準治療は、腫瘤を切除後、放射線療法および補助療法(通常タモキシフェン)とされている。研究グループは、補助療法としてアナストロゾールがより安全で、効果があるのではないかとして、両者を比較する検討を行った。Lancet誌2015年12月10日号掲載の報告。

大腸がんスクリーニングの受診率を高めるには/Lancet

 英国・ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンのJane Wardle氏らは、NHS大腸がんスクリーニングプログラム(ASCEND)の受診に関する、社会経済的格差低減のための戦略を明らかにするため、4つのエビデンスのある受診勧奨の介入(小冊子配布など)について検討を行った。その結果、効果が認められたのは、スクリーニングの申し込みを再度促すバナー付きリマインダーレター送付の介入であったという。英国では国家的な大腸がんスクリーニングプログラムが行われているが、受診状況は社会経済的状況によってばらつきがあるという。研究グループは、スクリーニングの健康ベネフィットを改善するため、この格差を低減するための4つの介入について検討を行った。Lancet誌オンライン版2015年12月8日号掲載の報告。

抗がん剤の副作用管理アプリ、卵巣がん治験で検証:アストラゼネカ

 アストラゼネカ(本社:英国ロンドン、最高経営責任者(CEO):パスカル・ソリオ [Pascal Soriot]、以下、アストラゼネカ)は、2015年12月7日、cediranib・オラパリブ併用治療中の再発プラチナ感受性高悪性度卵巣がん患者に対するデジタルサポートサービスを検証する計画を発表した。本サービスは、アストラゼネカと米国立がん研究所 (NCI) との連携のもと、Voluntis社(本社:仏国パリ、最高経営責任者(CEO):Pierre Leurent)がシステムを開発した。 本サービスは、臨床医および患者に対して、cediranib・オラパリブ併用治療の副作用である高血圧および下痢の管理を支援することを目的としており、ウェブポータルとスマートフォンのアプリにより提供される。