術前化学放射線療法、治癒の可能性ある食道・胃接合部がん患者の生存率を改善
切除可能な腫瘍を有する食道がんまたは食道胃接合部がん患者に対し、術前に化学放射線療法を行った結果、生存率の改善が認められたこと、有害事象発生率は許容範囲であったことが、オランダ・エラスムス大学医療センターのP. van Hagen氏らによる第3相多施設共同無作為化試験の結果、報告された。数十年間討議されてきた術前化学放射線療法は、これまでは試験結果が不良であったこともあり否定的であったが、同グループによる第2相試験では、毒性作用が低く、切除を受けた患者全員がR0(1ミリ以内の腫瘍なし)を達成していた。第3相試験では、術前に化学放射線療法を施行する群と手術単独群とを比較検討した。NEJM誌2012年5月31日号掲載報告より。