持続性咽喉頭症状を呈する患者に対するプロトンポンプ阻害薬(PPI)治療にはベネフィットがないことが、英国・Freeman HospitalのJames O'Hara氏らによる多施設共同二重盲検無作為化プラセボ対照試験の結果、示された。評価に用いたreflux symptom index(RSI)のPPI群とプラセボ群のスコアは、治療16週後およびフォローアップ12ヵ月時点で同等であった。一般集団の半数近くが咽喉頭のしこり感を気に掛けており、咽喉頭症状は1次医療から2次医療への紹介の一般的な理由になっている。英国の1次医療および2次医療では、咽喉頭症状には経験的治療としてPPIが広く処方されているが、これまで公表されている咽喉頭症状に対するPPI治療のメタ解析は、包含されている試験の規模が小さく、結果は限定的であったという。BMJ誌2021年1月7日号掲載の報告。