米国の若年成人の多くは、少なくとも一時的な親子関係の断絶を経験しており、特に父子関係は壊れやすいことが、米国の1万組以上の親子関係を1990年代から最近まで追跡した新たな研究から明らかになった。この研究を実施した米オハイオ州立大学社会学部のRin Reczek氏らによると、若年成人の4人に1人が父親と絶縁状態になったことがあると報告。その数は、母親と絶縁状態になったことがあると報告した人の4倍に上っていたという。研究の詳細は、「Journal of Marriage and Family」に12月1日掲載された。
この研究は、全米で実施された2件の研究データに基づくもの。1件目の研究(NLSY79)では、1979年の時点で14~22歳だった米国人1万2,686人を対象に、2018年まで聞き取り調査が行われた。2件目の研究(NLSY79-CYA)では、NLSY79の一部の参加者から生まれた子どもを対象に、対象者が15歳に達した1994年から2018年まで聞き取り調査が行われた。Reczek氏らは、これらの研究から8,495組の母子と8,119組の父子に関する長期間のデータを入手することができた。