低線量CT検査により肺がん死亡率は低下する(解説:西村光世氏)-1190
本試験は、低線量CTによるスクリーニング検査によって、高リスク群の肺がんの死亡率の影響をみる大規模無作為化比較試験の結果である。2000年より2015年12月31日まで最低10年以上の経過をみた。年齢中央値は58歳で(50~74歳)、男性1万3,195例、女性2,594例が登録され、1年、3年、5.5年にCTを受けるスクリーニング群とコントロール群に無作為に分けられた。結果として、肺がん発症率はスクリーニング群で5.58件/1,000人年、コントロール群では4.91件/1,000人年で、スクリーニング群ではIAおよびIBの患者は58.6%であったが、コントロール群ではそれぞれ14.2%と13.5%であり、III/IV期が70%であった。