術前化療で完全奏効のTN or HER2+乳がん、手術省略できるか/Lancet Oncol
トリプルネガティブ(TN)およびHER2陽性乳がん患者において、術前化学療法により病理学的完全奏効を達成した場合は予後良好とされ、経皮的画像ガイド下吸引補助式乳房組織生検(VACB)により正確に判断することが可能である。今回、米国・テキサス大学MDアンダーソンがんセンターのHenry M. Kuerer氏らは、術前化学療法を受けたTNまたはHER2陽性の早期乳がん患者において、画像ガイド下VACBにより病理学的完全奏効と判定された場合に、手術を省略し放射線治療のみにできるかどうか検討した。The Lancet Oncology誌2022年12月号に掲載。
本試験は米国の7施設による多施設共同単群第II相試験で、対象はcT1-2N0-1M0のTNまたはHER2陽性乳がんの妊娠していない40歳以上の女性で、標準的な術前化学療法後に残存病変が画像上2cm未満の患者とした。画像ガイド下VACBで浸潤性・潜在性がんが確認されなかった場合、手術を省略し、標準的な全乳房放射線治療を行った。主要評価項目は、生検による同側乳がん再発率、安全性はVACBを受けた全患者を対象に評価した。
主な結果は以下のとおり。