呼吸器科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:218

COVID-19、厚労省による遺体の取り扱い・埋火葬に関するガイドライン

 COVID-19の感染急拡大を受け、厚労省による感染者の遺体取り扱いと埋火葬に関するガイドラインをまとめた。 ・医療機関等は、遺体が新型コロナウイルス感染症の病原体に汚染され又は汚染された疑いのある場合、感染拡大防止の観点から、遺体の搬送作業及び火葬作業に従事する者にその旨の伝達を徹底する。なお、その際は、伝える相手を必要最低限とするなどプライバシー保護にも十分配慮する。

固形がんに対するリキッドバイオプシー、「FoundationOne Liquid CDx」の国内申請/中外

 中外製薬は、2020年03月31日、固形がんに関連する包括的ゲノムプロファイリングを提供するリキットバイオプシー検査として、「FoundationOne Liquid CDx(海外製品名)」に対する製造販売承認申請を厚生労働省に行ったと発表。  「FoundationOne Liquid CDx」は米国・ケンブリッジに拠点を置くファウンデーションメディシン社が開発した次世代シークエンサーを用いた包括的ながん関連遺伝子解析システム。進行固形がんの患者を対象とし、血液中の循環腫瘍DNA(ctDNA: circulating tumor DNA)を用いることで、がんの遺伝子変異を検出するリキットバイオプシー検査である。米国では、2018年4月に米国食品医薬品局(FDA)よりBreakthrough Device指定を受けている。

COVID-19重症例、COPDや糖尿病併存が転帰不良

 中国・広州医科大学のWei-Jie Guan氏らは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者の併存疾患を層別化し、重篤な有害転帰リスクを評価した。その結果、併存疾患のない患者よりも併存疾患を有する患者で転帰が不良になることを示唆した。また、併存疾患数の多さが転帰不良と相関していたことも明らかにした。The European respiratory journal誌オンライン版3月26日号掲載の報告。  研究者らは2019年12月11日~2020年1月31日の期間、中国本土の31省・市・区の病院、575施設に入院した患者1,590例のデータを分析。複合エンドポイントはICUへの入室、侵襲的換気、死亡で、その到達リスクとして併存疾患の有無と数を比較した。

ニボルマブ+イピリムマブ、化学療法との併用で非小細胞肺がんに承認申請/小野・BMS

 小野薬品工業とブリストル・マイヤーズ スクイブは、2020年3月26日、抗PD-L1抗体ニボルマブ(商品名:オプジーボ)と抗CTLA-4抗体イピリムマブ(商品名:ヤーボイ)について、切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん(NSCLC)に対する、プラチナ製剤を含む 2 剤化学療法(プラチナ・ダブレット)との併用療法に係る国内製造販売承認事項一部変更承認申請を行ったと発表。  今回の承認申請は、小野薬品とブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMS)が、PD-L1発現レベルおよび腫瘍の組織型にかかわらず、化学療法未治療の進行・再発のNSCLC患者を対象に、ニボルマブとイピリムマブの併用療法にプラチナ・ダブレット化学療法を追加した併用療法を、プラチナ・ダブレット化学療法と比較評価した多施設国際共同無作為化非盲検第III相臨床試験(CheckMate-9LA試験)の結果に基づいている。

MRSA菌血症におけるβラクタム薬の併用効果(解説:吉田敦氏)-1207

MRSA菌血症では、限られた抗菌薬の選択肢を適切に使用しても、血液培養陰性化が達成できなかったり、いったん陰性化しても再発したり、あるいは播種性病変を来してしまう割合は高い。in vitroや動物実験の結果を背景とし、抗MRSA薬にβラクタム薬を追加すれば臨床的な効果が上乗せできるのではないかと長らく期待されてきたが、実際は培養結果判明までなど短期間併用されている例は相当数存在するものの、併用のメリット・デメリットが大規模試験で前向きに評価されたことはほとんどなかった。

新型コロナ、2021年初頭にもワクチンを世界規模供給へ―米国J&J

 世界規模で感染拡大に歯止めがかからない新型コロナウイルス。その予防に向けた最初の突破口になり得るのか。米国のジョンソン・エンド・ジョンソン社(以下、J&J社)は3月31日、最初の製造ステップに進むための新型コロナウイルスのリードワクチン候補を同定。2021年初頭にも10億回分超のワクチンを世界規模で供給することを目指し、生産態勢の強化を急ピッチで進めることを発表した。

中国のCOVID-19情報充実のサイトを開設/神戸医療産業都市推進機構医療イノベーション推進センター

 神戸医療産業都市推進機構 医療イノベーション推進センター(センター長:福島雅典氏)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する特設ページを3月18日に公開した。  COVID-19による重症肺炎が最初に蔓延した中国では、すでに膨大な研究が行われ、多くの論文が発表されている。そして、それらの知見を取り入れたガイドラインが改訂・出版されている中で、このウェブサイトでは中国における診療ガイドラインや臨床試験情報などへのリンクを紹介している。センターでは随時更新を行う予定。

リキッドバイオプシーによるT790M変異のスクリーニングとオシメルチニブの効果(WJOG8815L/LPS)/Cancer

 EGFR陽性肺がんにおけるリキッドバイオプシーは、組織生検不能患者に適用される。しかし、リキッドバイオプシーにより同定されたT790M変異非小細胞肺がん(NSCLC)患者におけるオシメルチニブの有効性についての前向き研究はない。これらの患者集団におけるオシメルチニブの有効性と安全性を前向きに評価する第II相試験が行われた。Cancer誌オンライン版2020年2月5日号掲載の報告。

COVID-19、家族内感染まで3~8日/Lancet

 シンガポールでは、2020年2月、新型コロナウイルス感染症(coronavirus disease 2019、COVID-19)の3つの小規模感染者集団(cluster)―中国からの団体旅行、社内会議、教会―が特定された。同国保健省のRachael Pung氏らの研究チームは、これらの集団の疫学的および臨床的な調査の結果を、Lancet誌オンライン版2020年3月16日号で報告した。  研究チームは、COVID-19と確定診断された患者との面談および入院診療記録を用いて疫学および臨床データを収集した。同時に、実地調査を行い、原因ウイルスである重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)への接触機会や、可能性のある伝播経路を追跡した。  2020年2月15日現在、36例のCOVID-19患者が確認され、検疫で425人の濃厚接触者が見つかっている。患者は、3つの小規模感染者集団(A群[中国からの団体旅行者と小売店店員]11例、B群[社内会議出席者]20例、C群[教会訪問者]5例)と関連していた。36例のうち17例がSARS-CoV-2陽性で、2例(いずれもC群)が症状発現の14日前に中国へ旅行していた。A群の2例とB群の17例は、居住または旅行先の国の保健当局によって報告された。

アルナイラムとVir社、siRNAによるCOVID-19治療薬を共同開発

 Vir Biotechnology社およびアルナイラム社は、2020年3月4日、両社の既存の提携関係を拡大し、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の原因ウイルスであるSARS-CoV-2を標的とする RNAi治療薬の開発と実用化も共同で行うと発表した。  この合意で、アルナイラム社のsiRNA(低分子干渉 RNA)新規コンジュゲートの最新の肺への薬剤送達技術、およびVir Biotechnology社の感染症の専門知識と能力を合わせ、SARS-CoV-2および他のコロナウイルスによる感染症の治療薬として、一つ以上のsiRNAの開発を前進させる。