呼吸器科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:268

デュルバルマブ国内発売、StageIII非小細胞肺がんで初の抗PD-L1抗体

 アストラゼネカ株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:ステファン・ヴォックスストラム)は2018年8月29日、「切除不能な局所進行の非小細胞肺癌における根治的化学放射線療法後の維持療法」を効能・効果とした抗PD-L1ヒトモノクローナル抗体デュルバルマブ(商品名:イミフィンジ)の販売を開始した。

禁煙後の体重増加、死亡リスクへの影響は?/NEJM

 禁煙後の体重増加が、禁煙によるベネフィットを減弱させるかは不明とされる。米国・ハーバード大学公衆衛生大学院のYang Hu氏らは、3つのコホート研究のデータを解析し、体重増加は短期的な2型糖尿病のリスクを増大させるものの、禁煙による心血管イベントや死亡の抑制効果には影響しないことを示した。研究の成果は、NEJM誌2018年8月16日号に掲載された。禁煙により主要な慢性疾患のリスクが軽減し、余命の延長がもたらされるが、顕著な体重増加を来す場合があり、食欲の増進やエネルギー消費の低下に起因する可能性が指摘されている。体重増加は、禁煙の意欲を失わせ、心血管代謝疾患や早期死亡のリスクが増加することで、禁煙の健康ベネフィットが減弱する可能性が示唆されている。

高所得国の平均余命、米国が最下位の理由は?/BMJ

 OECD加盟の高所得国18ヵ国の中で、米国の平均余命は最も低く、他国との差は年々開いているという。米国では2014~16年には連続して平均余命の低下が報告され、また英国では2014~15年に低下が報告された。米国・南カリフォルニア大学のJessica Y. Ho氏らは、他の高所得国でも2014~16年に平均余命の低下が起きていないかを調べ、低下の原因を特定し、原因は各国に共通したものなのか否か、低下を引き起こした原因別の規模を調べた。BMJ誌2018年8月15日号掲載の報告。

抗インフルエンザ薬、使用上の注意改訂指示

 2018年8月21日、厚生労働省医薬・生活衛生局医薬安全対策課から、抗インフルエンザウイルス薬の「使用上の注意」改訂指示の通知が出された。これは、5月と7月に行われた薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会の結果を踏まえ、改訂が必要と判断されたもの。通知には、「オセルタミビルリン酸塩(商品名:タミフル)を含む抗インフルエンザ薬7成分の添付文書を速やかに改訂し、医薬関係者への情報提供など必要な措置を講ずること」と記されている。

FDA、小細胞肺がんにニボルマブ承認。20年ぶり新薬/BMS

 Bristol-Myers Squibb社は、2018年8月17日、ニボルマブ(商品名:オプジーボ)が、プラチナベース化学療法と1つ以上の他の治療ライン後に進行した、転移を有する小細胞肺がん(SCLC)の治療薬として、米国食品医薬品局(FDA)から承認を受けたと発表した。この承認は、ニボルマブの第I/II相CheckMate-032試験の結果に基づくもの。

オシメルチニブ、EGFR陽性肺がん1次治療に承認/アストラゼネカ

 アストラゼネカ株式会社は、オシメルチニブ(商品名:タグリッソ)が、2018年8月21日、「EGFR遺伝子変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺癌」を適応症とする製造販売承認事項一部変更の承認を取得したことを発表。オシメルチニブは、本適応の審査過程において、本年2月に厚生労働省より優先審査品目に指定されていた。

広範囲ゲノムシーケンスは進行NSCLCに生存ベネフィットをもたらすか/JAMA

 進行非小細胞肺がん(NSCLC)患者において、広範ゲノムシークエンシングは一部の患者の選択すべき治療情報とダイレクトに関連していたが、良好な生存との独立した関連は認められなかった。米国・オハイオ州立大学のCarolyn J. Presley氏らによる後ろ向きコホート研究の結果で、JAMA誌2018年8月7日号で発表された。進行NSCLC患者には、広範ゲノムシークエンシングが頻繁に用いられている。しかし、コミュニティ設定における同患者の、広範ゲノムシークエンシングと治療選択あるいは生存との関連性については、ほとんど知られていなかった。

オシメルチニブ1次治療認可に備え、コバスが国内適用拡大

 ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社は2018年8月17日、ゲノムDNA中のEGFR遺伝子変異を検出する体外診断用医薬品コバス EGFR変異検出キット v2.0が、オシメルチニブメシル酸塩のEGFR変異陽性非小細胞肺がん1次治療対象者の層別を目的としたコンパニオン診断薬として7月31日に一部変更承認(適応追加)され、保険適用されたと発表した。

新たな結核菌ワクチンの第II相試験(解説:小金丸博氏)-901

新たに開発中の結核菌に対するワクチン「H4:IC31」の第II相試験の結果が発表された。「H4:IC31」は、Toll様受容体9を介してシグナル伝達する組み換え融合タンパク質(H4)とIC31アジュバントからなるサブユニットワクチンである。このワクチンはインターフェロンγ放出試験(QFT)と交差反応を示さないマイコバクテリア抗原(Ag85BとTB10.4)を含んでいる。