PM2.5やNOxの増加が冠動脈石灰化に関連/Lancet
大都市圏におけるPM2.5や自動車排出ガスなど大気汚染物質濃度の増加は、冠動脈石灰化と関連しており、アテローム性動脈硬化症の進展を早めることを、米国・ワシントン大学のJoel D Kaufman氏らが明らかにした。環境大気汚染への長期曝露と、冠動脈石灰化の進行および頸動脈内膜中膜厚(IMT)の増加との関連を評価した、10年にわたる前向きコホート研究「MESA Air」の結果、報告した。PM2.5や自動車排出ガスによる大気汚染物質への長期曝露は心血管リスクと関連しているが、その背後にある心血管疾患の経過は不明であった。著者は、「心血管疾患予防という点で大気汚染の削減へ向けて世界規模での取り組みが必要である」とまとめている。Lancet誌オンライン版2016年5月24日号掲載の報告。