糖尿病・代謝・内分泌科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:158

週1回デュラグルチド、1日1回グラルギンに非劣性/Lancet

 コントロール不良の2型糖尿病患者に対し、食前インスリンリスプロ併用下でのGLP-1受容体作動薬dulaglutideの週1回投与は、同併用での就寝時1日1回インスリン グラルギン(以下、グラルギン)投与に対し、非劣性であることが示された。米国Ochsner Medical CenterのLawrence Blonde氏らが行った第III相の非盲検無作為化非劣性試験「AWARD-4」の結果、示された。Lancet誌2015年5月23日号掲載の報告より。

糖尿病合併CKD、降圧薬治療は有益か/Lancet

 糖尿病合併慢性腎臓病(CKD)患者に対する降圧薬治療について、生存を延長するとのエビデンスがあるレジメンはないことが、ニュージーランド・オタゴ大学のSuetonia C Palmer氏らによるネットワークメタ解析の結果、明らかにされた。また、ACE阻害薬とARBの単独または2剤併用療法は、末期腎不全に対して最も効果的な治療戦略であること、一方でACE阻害薬とARBの併用療法は、レジメンの中で高カリウム血症や急性腎不全を増大する傾向が最も高いことも示され、著者は「リスクベネフィットを考慮して用いる必要がある」と報告している。糖尿病合併CKD患者への、降圧薬治療の有効性と安全性については議論の余地が残されたままで、研究グループは、同患者への降圧薬治療の有益性と有害性を明らかにするため本検討を行った。Lancet誌2015年5月23日号掲載の報告より。 

1型糖尿病患者における強化療法と眼科手術(解説:住谷 哲 氏)-363

 糖尿病診断直後からの数年にわたる厳格な血糖管理が、その後の患者の予後に大きく影響することは、1型糖尿病(T1DM)においてはmetabolic memory(高血糖の記憶)、2型糖尿病(T2DM)においてはlegacy effect(遺産効果)として広く知られている。T1DMにおける糖尿病性腎症、心血管イベントおよび総死亡に対するmetabolic memoryの存在がすでに報告されていたが、本論文により眼科手術に対しても同様にmetabolic memoryの存在が明らかにされた。

リチウムの腎臓・内分泌系の有害作用/Lancet

 リチウムは気分障害の治療に広く用いられ、優れた有効性が示されているが、腎臓や内分泌系への有害作用の特性はよくわかっていないという。英国・John Radcliffe病院のBrian Shine氏らは、今回、リチウムは腎機能を低下させ、甲状腺機能低下症や高カルシウム血症を引き起こすことを報告した。Lancet誌オンライン版2015年5月21日号掲載の報告より。