糖尿病・代謝・内分泌科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:58

ペイシェントハラスメントが起きたきっかけは?/医師1,000人アンケート

 顧客からの暴言・暴力などの迷惑行為が大きく報じられ、鉄道・航空会社や大手百貨店などが対処方針を公表するなど社会問題になっている。CareNet.comでは、医療業界における迷惑行為の実態を調査するため、会員医師1,026人を対象に患者(家族・知人含む)からの迷惑行為(ペイシェントハラスメント)に関するアンケートを実施した。その結果、非常に多くの医師がペイシェントハラスメントを経験し、さまざまな予防や対策を講じていることが明らかになった(2024年7月29日実施)。

認知症リスクを高める修正可能な因子、2つが追加

 新たな研究により、認知症発症のリスクを高める修正可能なリスク因子のリストに、視力喪失と高コレステロールの2つが加えられた。研究グループは、いずれの因子も予防が可能であるとし、その具体的な方法もアドバイスしている。英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)のGill Livingston氏らが中心となって、認知症の予防や介入、ケアに関する最新の研究や取り組みを取りまとめた、今回で3報目となるこの報告書は、「Dementia prevention, intervention, and care 2024」として、「The Lancet」に7月31日掲載された。

妊娠糖尿病は乳がんのリスクを高めない

 妊娠糖尿病は乳がんのリスクとは関連がないようだ。平均12年間追跡した結果、妊娠糖尿病を発症しなかった女性と比べ、乳がんの発症率に差は認められなかったという。デンマークのステノ糖尿病センターおよびオーデンセ大学病院のMaria Hornstrup Christensen氏らが、欧州糖尿病学会(EASD 2024、9月9~13日、スペイン・マドリード)で発表する。  妊娠糖尿病は妊娠中に生じる、糖尿病の診断基準を満たさない程度の高血糖であり、難産や巨大児出産などのリスクが上昇する。妊婦の約14%が妊娠糖尿病を発症するとされ、症例数は増加傾向にある。通常、出産後に糖代謝は正常化するが、その後に心血管代謝疾患リスクが上昇することが知られている。また妊娠糖尿病の発症にはインスリン抵抗性が関与していて、そのインスリン抵抗性は心血管代謝疾患のほかに、乳がんを含むいくつかのがんのリスクと関連する可能性が示唆されている。Christensen氏らの今回の研究では、それらの中で乳がんに焦点が当てられた。

座位行動による健康への悪影響は運動で相殺可能

 毎日8時間以上、座ったまま過ごしている糖尿病の人でも、ガイドラインが推奨する身体活動量を満たしていれば、健康への悪影響を大きく抑制できることが報告された。米コロンビア大学メイルマン公衆衛生大学院のSandra Albrecht氏、Wen Dai氏による研究であり、詳細は「Diabetes Care」に7月19日掲載された。Albrecht氏は、「この研究結果は、オフィスワーカーやタクシードライバーなどの職業柄、長時間座り続ける必要のある人々に対して、習慣的な身体活動を推奨することの重要性を示している」と述べている。

主食・主菜・副菜をとる頻度と栄養素摂取量の関係

 主食・主菜・副菜を組み合わせた食事をとる頻度が、さまざまな栄養素の習慣的な摂取量とどのように関係するかを詳細に調べる研究が行われた。その結果、主食・主菜・副菜を組み合わせた食事の頻度は栄養素摂取量の適切さと関連し、その頻度が低いほど、たんぱく質やビタミンなど、いくつかの栄養素の摂取量が低いこと、習慣的な摂取状況が不足の可能性の高い栄養素の数が多いことが示された。神戸学院大学栄養学部の鳴海愛子氏らによる研究であり、「Nutrients」に5月26日掲載された。

心筋梗塞既往の糖尿病患者へのキレーション療法、有効性は?/JAMA

 50歳以上の心筋梗塞既往の糖尿病患者において、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)キレーション療法はプラセボと比較し、血中鉛濃度が有意に低下したが、心血管イベントは減少しなかった。米国・マウントサイナイ医療センターのGervasio A. Lamas氏らが、米国とカナダの88施設で実施した「Trial to Assess Chelation Therapy 2:TACT2試験」の結果を報告した。2013年には、心筋梗塞既往患者1,708例を対象とした「TACT試験」で、EDTAキレーション療法により心血管イベントが18%有意に減少したことが報告されていた。JAMA誌オンライン版2024年8月14日号掲載の報告。  研究グループは、登録の少なくとも6週間前に心筋梗塞の既往がある50歳以上の糖尿病患者を、2×2要因デザイン法を用いて、EDTAキレーション療法群とプラセボ点滴静注群(いずれも週1回3時間の点滴静注を計40回)、または高用量マルチビタミン・ミネラル経口投与群とプラセボ経口投与群(1日2回60ヵ月間経口投与)に無作為に割り付けた。本論文ではキレーション療法群とプラセボ点滴静注群の比較について報告されている。

高K血症によるRA系阻害薬の中止率が低い糖尿病治療薬は?

 高血圧治療中の2型糖尿病患者が高カリウム(K)血症になった場合、レニン-アンジオテンシン系阻害薬(RA系阻害薬)を降圧薬として服用していたら、その使用を控えざるを得ない。最近の報告によれば、GLP-1受容体作動薬(GLP-1RA)は尿中カリウム排泄を増加させ、高K血症のリスクを軽減させる可能性があることが示唆されている。今回、中国・北京大学のTao Huang氏らは2型糖尿病患者の治療において、GLP-1RAは高K血症の発生率が低く、DPP-4阻害薬と比較してRA系阻害薬が継続できることを示唆した。JAMA Internal Medicine誌オンライン版2024年8月12日号掲載の報告。

高齢者への低用量アスピリン、中止すると…?

 心血管疾患(CVD)を有さない高齢者において、低用量アスピリンはCVDリスクを低下させず、全死亡や大出血のリスクを上昇させたことが報告されているが1,2)、すでに多くの高齢者に低用量アスピリンが投与されている。そこで、オーストラリア・モナシュ大学のZhen Zhou氏らは、アスピリン中止の安全性を明らかにすることを目的として、CVDを有さない高齢者において、低用量アスピリン中止がCVDリスクに与える影響を検討した。その結果、低用量アスピリン中止はCVDリスクを上昇させず、大出血リスクを低下させることが示された。本研究結果は、BMC Medicine誌2024年7月29日号に掲載された。

ビタミンDが2型糖尿病患者の心不全リスクを抑制

 2型糖尿病患者における血清25-ヒドロキシビタミンD(25[OH]D)と心不全リスクとの関連性を調査した結果、血清25(OH)D値が高いほど心不全リスクが低くなるという関連があり、メンデルランダム化(MR)解析では潜在的な因果関係が示唆されたことを、中国・Huazhong University of Science and TechnologyのXue Chen氏らが明らかにした。The American Journal of Clinical Nutrition誌オンライン版2024年7月23日号掲載の報告。  2型糖尿病患者は心不全の発症リスクが高く、またビタミンDの不足/欠乏を呈しやすいことが報告されているが、2型糖尿病患者における25(OH)Dと心不全リスクとの関連性に関するエビデンスはほとんどない。そこで研究グループは、2型糖尿病患者における血清25(OH)Dと心不全リスクとの関連性を前向きに評価し、さらに潜在的な因果関係を検討するために、観察研究およびMR解析を実施した。

若年者の砂糖入り飲料摂取、世界的な動向は?/BMJ

 世界185ヵ国の小児・思春期児(3~19歳)における砂糖入り飲料(sugar sweetened beverage、SSB)の摂取量は、1990~2018年の間に23%増加しており、このことと同年齢層における世界的な肥満症有病率の上昇が対応していることを、米国・タフツ大学のLaura Lara-Castor氏らがGlobal Dietary Databaseを用いた検討で明らかにした。また、世界の小児・思春期児のSSB摂取量は、年齢や親の教育レベル、都市居住か否かによりばらつきがみられたという。BMJ誌2024年8月7日号掲載の報告。  研究グループはGlobal Dietary Databaseを用いた連続横断分析で、世界の小児・思春期児におけるSSB摂取量と経時的な傾向を定量化した。1990~2018年の185ヵ国の3~19歳を、年齢、性別、親の教育レベル、および地方または都市居住によって地域レベルで層別化し分析した。