閉経後ホルモン補充療法の血管への影響、開始時期で異なる?/NEJM
閉経後早期(6年以内)に開始した経口エストラジオール療法は、頸動脈内膜中膜肥厚(CIMT)で評価される無症候性アテローム性動脈硬化の進行抑制と関連していることが明らかにされた。ただし、閉経後早期あるいは閉経後10年以上経過して開始した場合のいずれにおいても、心臓CTで評価されるアテローム性動脈硬化に有意な影響は認められなかった。米国・南カリフォルニア大学のHoward N. Hodis氏らが、健康な閉経後女性を対象としたELITE(Early versus Late Intervention Trial with Estradiol)試験の結果、報告した。これまで多くの研究で、閉経後まもなく開始したエストロゲンを含むホルモン療法の心血管疾患に対するベネフィットが示唆されている。しかし、閉経後ホルモン療法の心血管系への影響は治療開始時期で異なるという仮説(タイミング仮説)について、これまで検証されていなかった。NEJM誌オンライン版2016年3月31日号掲載の報告。