血液内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:45

血友病患者の高齢化で新たな対応へ

 2017年6月27日、都内においてバイオベラティブ・ジャパン株式会社は、血友病患者啓発ツール“Graphemophilia”の発刊に合わせ、「血友病治療の進歩と今後の課題」をテーマにプレスセミナーを開催した。セミナーでは、血友病治療の現在の状況のほか、高齢の血友病患者への対応など、現下の問題や今後について解説する講演も行われた。

1日30本以上の喫煙で急性骨髄性白血病リスクが2倍超

 喫煙が白血病発症に関連したリスクとなることは従来の研究で報告されているが、その多くは欧米におけるものであり、日本人を対象とした大規模な研究はほとんど行われておらず、その関連性は不明であった。今回、愛知県がんセンター研究所遺伝子医療研究部の松尾 恵太郎氏らの研究により、男性で1日30本以上の喫煙者は、非喫煙者に比べ急性骨髄性白血病(AML)リスクが2.2倍となることが明らかになった。Journal of Epidemiology誌4月8日号に掲載。

再生不良性貧血、免疫抑制療法+エルトロンボパグが有望/NEJM

 重症再生不良性貧血患者に対する免疫抑制療法へのエルトロンボパグの追加は、血液学的奏効率の著明な改善と関連することが示された。米国・国立衛生研究所のDanielle M Townsley氏らが、治療歴のない重症再生不良性貧血患者を対象に、標準免疫抑制療法とエルトロンボパグの併用について検討した第I/II相試験の結果を報告した。後天性再生不良性貧血は、免疫介在性の骨髄破壊により生じ、免疫抑制療法が有効であるが、残存する幹細胞数の減少によりその効果が限られる可能性がある。これまでの研究で、免疫抑制療法では難治性の再生不良性貧血患者において、エルトロンボパグ(合成トロンボポエチン受容体作動薬)の投与により、約半数の患者で臨床的に有意な血球数の増加が得られることが示されていた。NEJM誌2017年4月20日号掲載の報告。