感染症内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:38

コロナ第10波、今のXBB.1.5対応ワクチン接種率は?/厚労省

 2024年1月26日付の厚生労働省の発表によると、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の新規感染は、1月15~21日の1定点当たりの報告数が12.23人となり、前週の8.96人から約1.36倍増加している。同時期のCOVID-19による入院患者数は3,462人で、すでに第9波のピーク時(2023年8月21~27日)の水準を上回っており、第10波が到来したと考えられる。一方、首相官邸サイトの1月23日付の発表によると、新型コロナワクチンの令和5年秋開始接種(XBB.1.5対応ワクチン)の接種率について、65歳以上の高齢者では51.6%、全年代では21.5%と、低い水準にとどまっている。

HIV感染妊婦のマラリア予防、間欠的予防療法の追加が有効/Lancet

 スルファドキシン/ピリメタミン耐性が高度で、通年性のマラリア感染がみられる地域において、ドルテグラビルをベースとする抗レトロウイルス薬の併用療法(cART)を受けているHIV感染妊婦に対するマラリアの化学予防では、コトリモキサゾール連日投与による標準治療への、dihydroartemisinin-piperaquine月1回による間欠的予防療法の追加は、これを追加しない場合と比較して、分娩までのマラリア原虫(Plasmodium属)の活動性感染のリスクが有意に低下することが、ケニア中央医学研究所のHellen C. Barsosio氏らの検討で示された。研究の成果は、Lancet誌2024年1月12日号で報告された。

新型コロナ、ワクチン接種不足で重症化リスク増/Lancet

 英国において、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するワクチン接種が推奨回数に満たないワクチン接種不足者が、2022年6月時点の同国4地域別調査で32.8~49.8%に上り、ワクチン接種不足が重症COVID-19のリスク増加と関連していたことが、英国・エディンバラ大学のSteven Kerr氏らHDR UK COALESCE Consortiumが実施したコホート研究のメタ解析の結果で示された。ワクチン接種不足は完全接種と比較して、COVID-19による入院や死亡といった重症アウトカムのリスク増大と関連している可能性がある。研究グループは、ワクチン接種不足の要因を特定し、ワクチン接種不足者の重症COVID-19のリスクを調査する検討を行った。Lancet誌オンライン版2024年1月15日号掲載の報告。

市中肺炎、β-ラクタム系薬へのクラリスロマイシン上乗せの意義は?

 市中肺炎に対するβ-ラクタム系抗菌薬とマクロライド系抗菌薬の併用の有効性が報告されているが、これらは観察研究やメタ解析によるものであった。そこで、ギリシャ・National and Kapodistrian University of AthensのEvangelos J. Giamarellos-Bourboulis氏らは、無作為化比較試験により、β-ラクタム系抗菌薬へのクラリスロマイシン上乗せの効果を検討した。その結果、クラリスロマイシン上乗せにより、近年導入された評価基準である早期臨床反応が有意に改善した。本研究結果は、Lancet Respiratory Medicine誌オンライン版2024年1月3日号で報告された。  本研究の対象は、18歳以上の市中肺炎患者278例であった。主な適格基準は、敗血症の評価に用いられるSOFA(Sequential Organ Failure Assessment)スコア2点以上、プロカルシトニン値0.25ng/mL以上などであった。

軽症~中等症の新型コロナ、経口simnotrelvirの早期投与は?/NEJM

 軽症~中等症の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の成人患者において、simnotrelvir+リトナビルの早期投与(発症後72時間以内)は、明らかな安全性の懸念はなく、症状消失までの時間を短縮したことが、中国・中日友好医院のBin Cao氏らが1,208例を対象に行った第II/III相プラセボ対照無作為化二重盲検試験の結果で示された。simnotrelvirは、中国で開発中の経口3-キモトリプシン様プロテアーゼ阻害薬で、in vitroでSARS-CoV-2に対する活性を示すことが見いだされ、第Ib相試験で有用である可能性が示されていた。NEJM誌2024年1月18日号掲載の報告。

コロナワクチンとインフルワクチンで異なる、接種を躊躇する理由とは?

 米国・ハーバード大学T.H. Chan公衆衛生大学院のGillian K. SteelFisher氏らの研究グループは、新型コロナウイルス感染症ワクチンとインフルエンザワクチンに対して、人々の有効性や安全性の捉え方、接種の意向、躊躇する理由などについて調査した。その結果、有効性については両ワクチンとも40%の人が非常に効果的だと考える一方で、インフルワクチンのほうがコロナワクチンに比べて安全性への信頼度が高く、同様に接種の意向も高いことが示された。JAMA Network Open誌2023年12月21日号Research Letterでの報告。  本調査は2023年7月7~16日に、米国の18歳以上の成人の確率に基づくサンプルを対象にアンケート調査を実施した。

スパイクバックス筋注の新規剤形、0.5mLバイアル製剤を承認申請/モデルナ

 Moderna(米国)の日本法人モデルナ・ジャパンは、2024年1月19日付のプレスリリースで、同日に新型コロナウイルスワクチン「スパイクバックス筋注」の新規剤形を、厚生労働省に承認申請したと発表した。  今回申請した新規の剤形は以下のとおり。 ・0.5mLバイアル製剤  この新規剤形は、2023年9月に開始された予防接種法上の特例臨時接種において使用されることはない。  モデルナ・ジャパンは、新型コロナウイルス感染症の感染状況が地域によっては第10波に入ったともいわれているため、一年を通した感染状況のモニタリングや、とくに高齢者や免疫不全といったリスクの高い人のワクチン接種の重要性について引き続き啓発していきたい、としている。

ビタミンDは高齢者の風邪を減らせるか、RCTで検証

 毎日のビタミンD補給がビタミンD欠乏症において急性呼吸器感染症のリスクを低下させたという報告がある一方で、異なる集団・条件下で行われた試験では無効という結果が報告されている。米国・ハーバード大学医科大学院のCarlos A. Camargo氏らは、ビタミンDとオメガ3脂肪酸の補給に関する無作為化二重盲検プラセボ対照試験(VITAL)のデータを用いて高齢者の上気道感染症リスクに対するビタミンD補給の影響を評価した。Clinical Infectious Diseases誌オンライン版2023年12月19日号への報告。

口腔健康状態が誤嚥性肺炎の入院期間に影響/東京医科歯科大

 誤嚥性肺炎などでは、転帰に患者の口腔健康状態が関係することがよく知られている。それでは、その影響がさらにどのように作用するのであろうか。東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科摂食嚥下リハビリテーション学分野の山口 浩平氏らの研究グループは、誤嚥性肺炎高齢患者の入院時口腔健康状態が院内転帰に及ぼす影響を前向きコホート研究で実施し、結果を報告した。口腔健康状態の悪い患者の入院期間は長くなる可能性があるというものだった。European Geriatric Medicine誌オンライン版2024年1月12日号の報告。

新型コロナJN.1が世界の主流株に、高い伝播力と免疫回避能/東大医科研

 2023年12月時点で、オミクロン株BA.2.86の子孫株であるオミクロン株JN.1が世界各地で流行を拡大し、JN.1は世界保健機関(WHO)により「注目すべき変異株(VOI)」に分類されている。東京大学医科学研究所の佐藤 佳氏らによる研究コンソーシアム「The Genotype to Phenotype Japan(G2P-Japan)」の研究で、JN.1は、これまで主流の1つだったXBB系統のEG.5.1より高い伝播力(実効再生産数)を有し、自然感染やワクチン接種により誘導される中和抗体に対しても高い回避能を有していることが認められた1)。本結果は、The Lancet Infectious Diseases誌オンライン版2024年1月3日号に掲載された。