内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:330

AZ製ワクチン第III相試験主要解析結果/NEJM

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンAZD1222(ChAdOx1 nCoV-19、AstraZeneca製)は、高齢者を含む多様な集団においてCOVID-19の発症・重症化を安全・有効に予防することが示された。米国・ロチェスター大学のAnn R. Falsey氏らが、米国、チリ、ペルーにおいて現在進行中の、高齢者を含む3万例超を対象とした第III相二重盲検無作為化プラセボ対照試験「AZD1222試験」の結果を報告した。同3ヵ国では、AZD1222の安全性および有効性が明らかになっていなかった。NEJM誌オンライン版2021年9月29日号掲載の報告。

高齢者がCOVID-19に感染する場所と感染対策/感染研

 国立感染症研究所実地疫学研究センターは、9月29日に同研究所のウェブサイト上で「高齢者の会合等、人が集う場面での新型コロナウイルス感染症に関する感染事例の所見と公民館や体育館等を利用する際の感染対策についての提案」を発表した。  新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の第5波はピークアウトし、全国的に緊急事態宣言も解除され、今後秋祭りなどの行事がCOVID-19に警戒しながら行われていくことが予想されている。「特に多くの高齢者は、新型コロナワクチンの接種も進んでいるが、高齢者が集った場合に発生したCOVID-19のクラスター事例を再度振り返り、これまでに得られた知見や必要な対策について考えてみたい」と同研究所は提案の目的を示している。

ビタミンB摂取の認知症に対する予防効果~メタ解析

 ホモシステインレベルの上昇は、認知症のリスク因子として確立されているが、ビタミンBを介したホモシステインレベルの低下が認知機能改善につながるかは、よくわかっていない。中国・首都医科大学のZhibin Wang氏らは、ビタミンBの摂取が認知機能低下や認知症発症リスクを減少させるかについて、調査を行った。Nutrition Reviews誌オンライン版2021年8月25日号の報告。  2020年3月1日までに公表された文献をPubMed、EMBASE、Cochrane Library、Web of Scienceよりシステマティックに検索した。ビタミンB摂取による認知機能低下への影響を調査したランダム化臨床試験(RCT)、食事によるビタミンB摂取と認知症発症リスクに関するコホート研究、ビタミンBとホモシステインレベルの違いを比較した横断的研究を含めた。2人のレビュアーが独立してデータを抽出し、研究の質を評価した。不均一性の程度に応じてランダム効果モデルまたは固定効果モデルを用いて、平均差(MD)、ハザード比(HR)、オッズ比(OR)を算出した。

ブレークスルー感染、死亡・入院リスクが高い因子/BMJ

 英国・オックスフォード大学のJulia Hippisley-Cox氏らは、英国政府の委託で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行の第2波のデータを基に作成した、ワクチン接種後の死亡・入院のリスクを予測するアルゴリズム(QCovid3モデル)の有用性の検証を行った。その結果、ワクチンを接種しても、COVID-19関連の重症の転帰をもたらすいくつかの臨床的なリスク因子が同定され、このアルゴリズムは、接種後の死亡や入院のリスクが最も高い集団を、高度な判別能で特定することが示された。研究の成果は、BMJ誌2021年9月17日号に掲載された。

COVID-19の積極的疫学調査の最終報告/感染研

 国立感染症研究所は、9月27日に同研究所のホームページにおいて、「新型コロナウイルス感染症における積極的疫学調査の結果について(最終報告)」を公開した。  この報告は、感染症法(第15条第1項)に基づいた積極的疫学調査で集約された、各自治体・医療機関から寄せられた新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の退院患者の情報に関する最終報告である。  なお、「本情報は統一的に収集されたものではなく、各医療機関の退院サマリーの様式によるため解釈には注意が必要」と解析の読み方に注意を喚起している。調査は一定の情報が得られたことにより5月25日をもって停止している。

うつ病の1次予防効果

 うつ病に対する1次予防は、疾患の経過を改善する可能性があるものの、その効果についてはよくわかっていない。英国・キングス・カレッジ・ロンドンのGonzalo Salazar de Pablo氏らは、うつ病の1次予防効果を明らかにするため、システマティックレビューおよびメタ解析を実施した。Journal of Affective Disorders誌2021年11月1日号の報告。  2020年6月までに公表された研究を、PubMed、Web of Scienceよりシステマティックに検索した(PRISMA and RIGHT)。抑うつ症状(効果測定:標準化平均差[SMD])またはうつ病性障害(効果測定:相対リスク[RR])の1次予防のための介入について、メタ解析を実施した。結果は、年齢範囲、対象集団(一般および/またはリスクあり)、介入タイプにより層別化した。品質(AMSTAR/AMSTAR-PLUS content)および信頼性(高中低で評価)も評価した。推奨事項の評価には、USPSTF grading systemを用いた。

ハイブリッド・ワクチンは同種ワクチンより優れているか?(解説:山口佳寿博氏、田中希宇人氏)

1回目のワクチン接種(priming)と異なったワクチンを2回目に接種(booster)する方法は異種ワクチン混在接種(heterologous prime-boost vaccination)と呼称されるが、論評者らはハイブリッド・ワクチン接種と定義し、以前の論評でそれまでの論文を紹介した(山口, 田中. CareNet論評-1429)。しかしながら、その時の論評で取り上げることができなかった重要な論文がその後に出版された(Liu X, et al. Lancet. 2021;398:856-869.)。本論評では、Liu氏らの論文に焦点を絞りハイブリッド・ワクチンの臨床的意義について再考する。

経口コロナ治療薬molnupiravir、第III相中間解析で入院・死亡リスクを半減/米・メルク

 米・メルクは10月1日付のプレスリリースで、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する経口抗ウイルス薬molnupiravir(MK-4482/EIDD-2801)について、日本を含む世界173施設で実施中の第III相試験(MOVe-OUT)の中間解析結果を公表した。2021年8月5日までに登録された軽度~中等度のCOVID-19患者775例について解析したところ、molnupiravir群では投与後29日目までの入院・死亡がプラセボ群と比べ約50%減少したことがわかった。MOVe-OUT試験は最終的に1,550人規模の被験者で実施する予定だったが、中間解析のポジティブな結果を受け、新たな被験者の登録はすでに停止している。メルクは、近くFDAに対し緊急使用許可(EUA)を申請する方針。承認されれば、COVID-19に対する初の経口治療薬となる見通しだ。

片頭痛患者の機能障害に対する抗CGRP抗体の効果~メタ解析

 成人片頭痛患者に関連する障害への抗カルシトニン遺伝子関連ペプチド(抗CGRP)モノクローナル抗体の効果を調査するため、インド・IQVIAのPrashant Soni氏らは、ランダム化比較試験のシステマティックレビューおよびネットワークメタ解析を実施した。The Clinical Journal of Pain誌オンライン版2021年8月23日号の報告。  2020年5月までに報告された文献をMEDLINE、Embase、Cochrane Central Register of Controlled Trialsより検索し、臨床試験レジストリの追加レビューを行った。頭痛関連の障害を評価するための片頭痛障害評価(MIDAS)スコアのベースラインからの変化を評価した。ネットワークメタ解析は、OpenBUGSとRを用いてベイズフレームワークで実施し、治療効果比較の研究間の不均一性を考慮し、変量効果モデルを用いた。

mRNAワクチン有効率、基礎疾患の有無で差なし/NEJM

 重症の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のリスクがある集団や、COVID-19の世界的大流行の影響を過度に受けている人種/民族集団を含む米国の医療従事者において、実臨床下でのメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチン(BNT162b2[Pfizer-BioNTech製]、mRNA-1273[Moderna製])の接種は、症候性COVID-19の予防に関して高い有効性を発揮し、年齢や基礎疾患、感染者との接触の程度が異なる集団でも有効率に差はないことが、米国疾病予防管理センターのTamara Pilishvili氏らVaccine Effectiveness among Healthcare Personnel Study Teamの検討で示された。研究の成果は、NEJM誌オンライン版2021年9月22日号に掲載された。