内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:393

潰瘍性大腸炎、非侵襲性マーカーに新知見

 潰瘍性大腸炎(UC)において、内視鏡検査は侵襲的であり、症状を悪化させることもある。そのため、代わりとなる信頼性の高い非侵襲性マーカーが求められてきた。今回、韓国・釜山大学校のDae Gon Ryu氏らは、糞便マーカーである便中カルプロテクチン(Fcal)と免疫学的便潜血検査(FIT)がUCの内視鏡的活動度とよく相関することを確認した。また、便中カルプロテクチンは内視鏡的活動度の予測、免疫学的便潜血検査は粘膜治癒の予測に有用である可能性が示された。Medicine(Baltimore)誌2019年9月号に掲載された報告。

抗うつ薬治療によるうつ病患者の症状の軌跡

 現代の精神医学において、うつ病診断は診断基準を用いて行われるが、治療により各症状がどのように推移するかはよくわかっていなかった。京都大学の田近 亜蘭氏らは、抗うつ薬治療によるうつ病患者の症状の推移について調査を行った。Acta Psychiatrica Scandinavica誌オンライン版2019年10月16日号の報告。  未治療のうつ病患者に対するセルトラリンおよび/またはミルタザピンによる25週間の実用的ランダム化比較試験の参加者2,011例を対象に、こころとからだの質問票(PHQ-9)を用いて、9つの診断基準症状を反復評価した。反復測定による混合効果モデルを用いて、ベースラインからの変化を推定した。各症状の消失時間は、カプランマイヤー生存分析を用いてモデル化した。

スタチンと認知症リスク~900万人超のメタ解析

 認知症リスク低下に対するスタチンの影響については、これまで10年間にわたり議論の対象となってきたが、決定的なエビデンスは存在しない。台湾・台北医科大学のTahmina Nasrin Poly氏らは、スタチン療法と認知症リスクとの関連性を定量化するため、これに関連する観察研究のメタ解析を実施した。Neuroepidemiology誌オンライン版2019年10月1日号の報告。  2000年1月~2018年3月までに公表された関連研究を、EMBASE、Google、Google Scholar、PubMed、Scopus、Web of Scienceよりシステマティックに検索した。2人の研究者により、研究の選択、データの抽出化、バイアスリスクの評価が行われた。次に、選択した研究からデータを抽出し、変量効果モデルを用いて観察研究のメタ解析を行った。サブグループ解析および感度分析も併せて実施した。

日本人高齢者のてんかん有病率は中年の約3倍、その原因は~久山町研究

 てんかんは小児期から老年期まで、すべての年齢層でみられる一般的な慢性神経疾患である。運転中にドライバーが発作を起こせば重大事故につながるリスクがあり、たびたび社会問題としても報じられている。米国・ロチェスターにおける研究では、てんかんの発生率が乳児と高齢者で高く、有病率が加齢と共に増加することが報告されているが、国内における人口ベースの研究はほとんどない。今回、京都府立医科大学の田中 章浩氏らが久山町研究で調べたところ、高齢者におけるてんかん有病率は中年の約3倍であり、症例の半数以上が高齢で最初の発作を経験していることがわかった。研究結果は、Epilepsia誌に掲載され、現在、神戸市で開催されている第53回日本てんかん学会でも報告された。

元プロサッカー選手、神経変性疾患死3.45倍/NEJM

 元プロサッカー選手は、神経変性疾患による死亡率が高く、一般的な疾患での死亡率は低いことが示された。英国・グラスゴー大学のDaniel F. Mackay氏らによる、スコットランドの元プロサッカー選手7,676例を対象とした後ろ向き適合コホート研究の結果で、元選手は認知症関連治療薬の処方率も高かったという。神経変性疾患は、コンタクトスポーツのエリート選手で報告されている。元プロサッカー選手の神経変性疾患の発症率については明らかにされていなかった。著者は、「今回観察された結果について、前向き適合コホート研究を行い確認する必要がある」と述べている。NEJM誌オンライン版2019年10月21日号掲載の報告。

β遮断薬によるCOPD増悪抑制、初の無作為化試験/NEJM

 中等度~重度の慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者において、β遮断薬メトプロロールの増悪予防効果は、プラセボと同等であることが判明した。米国・アラバマ大学バーミングハム校のMark T. Dransfield氏らが、532例の患者を対象に行った前向きプラセボ対照無作為化試験の結果で、増悪による入院の頻度がメトプロロール群のほうが高かったことも示されたという。これまで観察試験では、β遮断薬が中等度~重度COPD患者の増悪および死亡リスクを低減することが示されていたが、無作為化試験では検証されていなかった。NEJM誌オンライン版2019年10月20日号掲載の報告。

今季インフルエンザ治療のポイントとは?

今季インフルエンザは沖縄県での発生を皮切りに早くも流行が始まっているが、今年はどのような対策を講じればよいのだろうか? 2019年10月23日、塩野義製薬株式会社主催のメディアセミナー「インフルエンザの疫学と臨床」が開催。池松 秀之氏(日本臨床内科医会インフルエンザ研究班 リサーチディレクター)がインフルエンザ疫学や薬剤耐性の現況について報告した。

治療抵抗性の逆流関連の胸やけ、手術が薬物よりも有効/NEJM

 プロトンポンプ阻害薬(PPI)抵抗性の胸やけで紹介された患者のうち、全身の精密検査によって、真にPPI抵抗性で胃食道逆流に関連する胸やけが判明した患者は少数であったが、このきわめて選択性の高い患者の治療では、腹腔鏡下Nissen噴門形成術が薬物療法よりも優越性を示したとの報告が、米国・ベイラー大学医療センターのStuart J. Spechler氏らによって発表された。研究の成果は、NEJM誌2019年10月17日号に掲載された。PPIによる治療を行っても持続する胸やけは、頻度の高い臨床的問題であり、考えられる複数の原因が存在する。

国内初の白内障3焦点眼内レンズ、生活の質向上に寄与

 日本アルコン株式会社(以下、日本アルコン)は10月25日、国内初承認の白内障治療向け老視矯正3焦点眼内レンズPanOptix®を発売。これは既存の多焦点眼内レンズ(2焦点)の見え方に中間距離での見やすさを加えたレンズで、“若い頃のような自然な見え方を追求したい”患者に対し、新たな選択肢となるよう開発された。  この発売に先駆け、日本アルコンは2019年10月17日にプレスセミナーを開催。ビッセン 宮島 弘子氏(東京歯科大学水道橋病院眼科 教授)が「最新白内障治療と適切な眼内レンズ選択のためのポイント」について解説した。

薬物中毒搬送者、カフェイン致死量摂取が原因/日本救急医学会

 昭和時代には農薬による中毒事故が多発していたが、近年では、手軽に入手できる一般用医薬品(OTC)の過量服用や違法薬物の蔓延などが問題視されている。2019年10月2~4日、第47回日本救急医学会総会・学術集会が開催され、シンポジウム8「不断前進、中毒診療」において、廣瀬 正幸氏(藤田医科大学病院薬剤部 災害・外傷センター)が「急性薬物中毒患者に対する救急常駐薬剤師の活動と役割」について講演。薬物中毒で搬送される患者像や病院薬剤師の病院外での活動について報告した。