内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:528

リクシアナ効能追加で静脈血栓症、心房細動に広がる治療選択肢

 2014年11月26日、都内にて「経口抗凝固療法の新潮流」をテーマにプレスセミナー(主催:第一三共株式会社)が開催された。本セミナーは、今年9月に同社のリクシアナ(一般名:エドキサバン)が、「非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制(AF)」および「静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制(VTE治療・二次予防)」に対する、効能追加承認を取得したことを受けて行われたものである。ここでは、孟 真氏(横浜南共済病院 心臓血管外科部長)によって講演された静脈血栓塞栓症にフォーカスし、レポートする。

低用量アスピリンで心血管イベント一次予防せず~高リスク日本人高齢者/JAMA

 アテローム性動脈硬化症のリスク因子を持つ日本人高齢者への、1日1回低用量アスピリン投与について、心血管イベントの一次予防効果は認められないことが示された。早稲田大学特命教授の池田康夫氏らが、約1万5,000例について行った非盲検無作為化比較試験「JPPP試験」の結果、明らかになった。試験は、追跡期間中央値約5年の時点で中止されている。JAMA誌2014年11月17日号掲載の報告。

PRIZE試験:早期関節リウマチにおけるエタネルセプト減量による寛解維持(解説:金子 開知 氏)-284

 関節リウマチ (RA) 治療は、メトトレキサート (MTX) や生物学的製剤をはじめとする強力な治療薬によりパラダイムシフトをもたらした。生物学的製剤は、優れた寛解率や関節破壊抑制効果を持つが、高薬価であり、寛解後はいつまで継続すべきであるかという課題がある。

うつ病治療、概念や診断方法の相違が課題

 うつ病患者に対し、精神科医とかかりつけ医(general practitioner)が協同してケアを実践していくべきという考えの下、日常臨床でうつ病の概念がどう位置付けられているか、また、うつ病の診断方法に対する精神科医とかかりつけ医の認識について、デンマーク・コペンハーゲン大学のAnnette S. Davidsen氏らは調査を行った。その結果、精神科医はうつ病の概念を実用的であると考え、診断方法の正当性に疑問を感じていなかったのに対し、かかりつけ医はうつ病を「グレーな領域」と考えており、うつ病診断の臨床的有用性に疑問を持っている状況を報告した。International Journal of Qualitative Studies on Health and Well-being誌オンライン版2014年11月6日号の掲載報告。

エゼチミブ、冠動脈疾患リスクを低下?/NEJM

 米国・マサチューセッツ総合病院のSekar Kathiresan氏らMyocardial Infarction Genetics Consortium Investigatorsは、エゼチミブ(商品名:ゼチーア)のLDLコレステロール(LDL-C)値低下作用に関わるNiemann-Pick C1-like 1(NPC1L1)タンパク質に着目し、同タンパク質を不活化する突然変異遺伝子を有している人と有していない人を比較した。結果、前者のほうがLDL-C値および冠動脈疾患リスクとの関連が、いずれも有意に低かったことが判明したという。NEJM誌オンライン版2014年11月12日号掲載の報告より。