うつ病予防に「脂肪酸」摂取が有効? 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2012/07/19 うつ病リスクの増悪にn-3系多価不飽和脂肪酸(PUFA)の摂取量や血中レベルの低下が影響していると考えられているが、まだ明らかになってはいない。Park Y氏らは赤血球中のn-3系PUFAや魚類の摂取量がうつ病リスクと負の相関を示すのではないかと考え、この仮説を明らかにするためケースコントロール研究を行った。Ann Nutr Metab誌オンライン版2012年7月6日号の報告。対象はうつ病自己評価尺度(CES-D)韓国版によりスコアが25以上で精神科医による診断を受けた韓国人うつ病患者80例(対照群:慢性疾患を合併していない88名)。赤血球中のn-3系PUFA、魚類の摂取量との関係を明らかにするため、多変量回帰分析を行った。 主な結果は以下のとおり。 ・うつ病リスクは、赤血球中の20:5 n-3(EPA)、22:6 n-3(DHA)、16:0(パルミチン酸)、18:0(ステアリン酸)と有意な負の相関を示し、18:2t、16:1(パルミトレイン酸)とは正の相関を示した(交絡因子調整後)。・うつ病リスクは、炭水化物、魚類、穀物の摂取と負の相関を示し、脂肪や肉の摂取とは正の相関を示した(交絡因子調整後)。・うつ病リスクを減少させるには、赤血球中のn-3系PUFAレベルや魚類(飽和脂肪酸)の摂取量を増加させることが必要であるが、韓国人では赤血球中のトランス型不飽和脂肪酸が減少していた。 (ケアネット 鷹野 敦夫) 関連医療ニュース ・うつ病治療におけるNaSSA+SNRIの薬理学的メリット ・増加する青年期うつ病 、早期発見へ ・認知症予防のポイント!MCIへのアプローチ 原著論文はこちら Park Y, et al. Ann Nutr Metab. 2012 Jul 6; 61(1): 25-31. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] アルドステロン産生腺腫に対する超音波内視鏡下経胃高周波アブレーション/Lancet(2025/02/21) 肥満者の鎮静下内視鏡検査、高流量鼻カニューレ酸素投与で低酸素症が減少/BMJ(2025/02/21) 妊娠糖尿病とメトホルミン―「非劣性試験で有意差なし」の解釈は難しい(解説:住谷哲氏)(2025/02/21) 第22回日本臨床腫瘍学会の注目演題/JSMO2025(2025/02/21) 1日1杯の緑茶が花粉症を抑制か~日本人大規模コホート(2025/02/21) 日本における第2世代抗精神病薬誘発性ジストニア〜JADER分析(2025/02/21) 50代の半数がフレイルに相当!早めの対策が重要/ツムラ(2025/02/21) 飲食店メニューのカロリー表示は摂食障害の患者にとって有害(2025/02/21)