自殺と不眠は関連があるのか 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2013/12/12 不眠症患者は自殺念慮や自殺企図のリスクが高いことが報告されている。イタリアのローマ・ラ・サピエンツァ大学のM Pompili氏らは不眠と自殺関連の行動との関係を評価した。International journal of clinical practice誌オンライン版2013年12月号の報告。 対象は、2010年1月から2011年12月までにサンタンドレア病院の救急部(ED)に入院した843例。ED入院患者に対し、精神科医による不眠症診断を実施し、関連因子の検討を行った。精神疾患簡易構造化面接法(MINI)に基づく面接と半構造化面接を行った。患者には継続的な自殺念慮や自殺計画について質問を行った。 主な結果は以下のとおり。 ・対象患者のうち48%が双極性障害、大うつ病性障害、不安障害と診断された。また、17.1%は統合失調症または他の非情動性機能的精神病であった。 ・不眠症患者では、そうでない患者と比較して双極性障害(23.9% vs 12.4%)、大うつ病性障害(13.3% vs 9.5%、p<0.001)が多かった。 ・不眠症患者は、そうでない患者と比較して過去24時間における自殺企図の頻度がより少なかった(5.3% vs 9.5%、p<0.05)。 ・しかし、不眠症患者はより暴力的な方法を用いて自殺企図を行っていた(64.3% vs 23.6%、p<0.01)。 関連医療ニュース パニック障害 + 境界性パーソナリティ障害、自殺への影響は? 日本人統合失調症患者における自殺企図の特徴は?:岩手医科大学 「抗てんかん薬による自殺リスク」どう対応すべきか? (ケアネット 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら M Pompili, et al. International journal of clinical practice. 2013 Dec;67(12);1311-6. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 前糖尿病の肥満へのチルゼパチド、糖尿病発症リスク93%減/NEJM(2024/11/22) 生後2年間のデジタル介入で肥満リスク低下/JAMA(2024/11/22) BRCA1/2病的バリアント保持者における乳がん後の二次原発がんリスク/JCO(2024/11/22) 家庭内のインフル予防、手指衛生やマスクは効果ある?~メタ解析(2024/11/22) 統合失調症患者に対する抗精神病薬の投与経路変更の影響は〜メタ解析(2024/11/22) 「週末戦士」でも脳の健康に利点あり(2024/11/22) 減量薬のアクセス拡大が年4万人以上の米国人の命を救う可能性(2024/11/22) 抗てんかん薬の早期処方が認知症リスクの低さと関連(2024/11/22)