COPD増悪患者の換気法 口or鼻? 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2014/08/27 オープンマウスピース換気法は、従来型の鼻マスクによる換気法と同様に、軽症から中等症アシドーシスのCOPD患者のガス交換において、さらなる悪化を防ぐ可能性があることを、イタリアのセストリ・レヴァンテ病院のAntonello Nicolini氏らが明らかにした。RESPIRATORY CARE誌オンライン版2014年8月19日号の掲載報告。 オープンマウスピース換気法は神経筋の疾患を有する患者に対して、効果的であることがわかっている。そこで今回、軽症から中等症のアシドーシスでCOPD増悪を起こしている患者に、この換気法を実施した。 本研究は、2つの呼吸モニタリング・ケアユニットにより実施された。対象は、COPD増悪があり、呼吸数>25回/分、PaCO2 >45mmHg、pHが7.25~7.30、Kelly scale ≤ 2の患者とした。50例の患者が鼻マスク経由の非侵襲性の換気群とマウスピース換気群の2群に割り当てられた。プライマリエンドポイントは動脈血ガスの改善であった。動脈血ガスと呼吸数は、登録2時間後に測定し、その後は12時間後、24時間後、48時間後にそれぞれ測定した。非侵襲性の換気時間、入院期間、鼻マスクとマウスピースの満足度(リッカート尺度により)を調べた。 主な結果は以下のとおり。 ・両群ともガス交換は悪化せず、動脈血ガスと呼吸数は同様の傾向を示した。 ・非侵襲性の換気時間、入院期間に有意差は認められなかった。 ・満足度については、マウスピース換気法のほうが有意に高かった(p<0.01)。 ■「COPD増悪」関連記事 COPD増悪抑制、3剤併用と2剤併用を比較/Lancet (ケアネット 鎌滝 真次) 原著論文はこちら Nicolini A, et al. Respir Care. 2014 Aug 19. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 前糖尿病の肥満へのチルゼパチド、糖尿病発症リスク93%減/NEJM(2024/11/22) 生後2年間のデジタル介入で肥満リスク低下/JAMA(2024/11/22) BRCA1/2病的バリアント保持者における乳がん後の二次原発がんリスク/JCO(2024/11/22) 家庭内のインフル予防、手指衛生やマスクは効果ある?~メタ解析(2024/11/22) 統合失調症患者に対する抗精神病薬の投与経路変更の影響は〜メタ解析(2024/11/22) 「週末戦士」でも脳の健康に利点あり(2024/11/22) 減量薬のアクセス拡大が年4万人以上の米国人の命を救う可能性(2024/11/22) 抗てんかん薬の早期処方が認知症リスクの低さと関連(2024/11/22) [ あわせて読みたい ] EGFR変異陽性例のSCLC転化とは何なのか? どう対応するか?【忙しい医師のための肺がんササッと解説】第5回(2019/02/28) 志水太郎の診断戦略ケーススタディ(2019/02/15) 高齢者に対するICIは効きが悪い?【忙しい医師のための肺がんササッと解説】第4回(2019/01/17) Dr.長尾の胸部X線クイズ 上級編 (2019/01/15) オシメルチニブの耐性機序【忙しい医師のための肺がんササッと解説】第3回(2018/12/14) 免疫チェックポイント阻害薬の再投与は有効か?【忙しい医師のための肺がんササッと解説】第1回(2018/11/02) Dr.小松のとことん病歴ゼミ (2018/09/07) 長門流 総合内科専門医試験MUST!2018 Vol.1(2018/07/25)