セラミン(Theramine、アミノ酸混合物68405-1:AAB)は、米国において医師の処方によってのみ使用することができるメディカルフードで、神経伝達物質前駆体(アミノ酸)からの神経伝達物質合成が増加する。開発者である米国・ターゲットメディカルファーマ社のWilliam E Shell氏らは、セラミンが慢性腰痛の著明改善と炎症の軽減をもたらすことを無作為化二重盲検比較試験により明らかにした。血中における神経伝達物質の増加と腰痛改善との関連が示唆されるという。American Journal of Therapeutics誌オンライン版2014年9月18日号の掲載報告。
対象は、18~75歳の慢性腰痛患者122例で、低用量イブプロフェン(400mg/日)単独群、AAB単独群、低用量イブプロフェン+AAB併用群に無作為化された。
主要評価項目は、オスウェストリー障害指数(ODI)およびローランド・モリス障害質問票(RDQ)スコア(28日目におけるベースラインからの変化)で、血液中のCRP、インターロイキン(IL)-6およびアミノ酸濃度も測定した。
主な結果は以下のとおり。
・ODIの改善は、イブプロフェン単独群で4.52%、AAB単独群で41.91%、AAB併用群で62.15%であった。
・RDQスコアは、イブプロフェン単独群では0.73%の悪化であったが、AAB単独群では50.3%改善、AAB併用群では63.1%改善した。
・CRPは、イブプロフェン単独群で60.1%増加、AAB単独群で47.1%減少、AAB併用群で36%減少した。IL-6も同様の結果であった。
・慢性疼痛症候群の患者は、血漿中アミノ酸(アルギニン、セリン、ヒスチジンおよびトリプトファン)濃度がベースライン時は低かったが、治療後に増加した。
・アミノ酸濃度の改善が治療効果に関連していた。
(ケアネット)