抗てんかん薬、ペットのてんかんにも有効か 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2014/11/18 イヌの特発性てんかん(IE)の治療には、さまざまな抗てんかん薬(AED)が使用されているが、それらの臨床的有効性に関する情報は限定的なものであった。英国ロンドン大学ロイヤル・ベタリナリー・カレッジのMarios Charalambous氏らは、従来エビデンスの評価を行うことを目的に、イヌのてんかん治療について系統的レビューを行った。BMC Veterinary Research誌2014年10月号の掲載報告。 系統的レビューは、PubMed、CAB Directをソースとして、発表期日や言語に制限を設けずに検索して行われた。カンファレンス議事録も検索対象とし、イヌIEへのAEDの有効性を客観的に記述しているピアレビュー完遂試験を包含した。試験は、Aグループ(盲検臨床試験[bRCT]、非盲検無作為化試験[nbRCT]、非無作為化試験[NRCT])とBグループ(非対照臨床試験[UCT]、症例シリーズ)に分類し検討した。個々の試験について、エビデンスの質(試験デザイン、試験群サイズ、被験者登録の質、全バイアスリスク)と、報告されていたアウトカム尺度(とくに発作の頻度が50%以上低下したイヌの割合)に基づき評価した。 主な結果は以下のとおり。 ・2件の議事録を含む26試験において、IE治療に使用したAEDの臨床的アウトカムが報告されていた。 ・試験デザインおよびアウトカム尺度の不均一性により、適切なメタ解析は行えなかった。 ・Aグループに分類できたのは、4件のbRCTsだけであった。それらは、質の高いエビデンスを提供するとみなされた。 ・経口フェノバルビタールおよびイメピトインの有効性は、レベルが良好のエビデンスにより裏付けられた。また、レベルがかなり高いエビデンスにより、経口臭化カリウムとレベチラセタムの有効性が裏付けられた。 ・残るAEDについては、有効性に関して良好な結果が報告されていた。しかし、bRCTが不足しており、使用を裏付けるエビデンスは不十分であった。 関連医療ニュース どの尺度が最適か、てんかん患者のうつ病検出 抗てんかん薬によりADHD児の行動が改善:山梨大学 暴力的なゲームが子供の心に与える影響は 担当者へのご意見箱はこちら (ケアネット) 原著論文はこちら Charalambous M, et al. BMC Vet Res. 2014; 10: 257. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 脳出血既往AFに対する脳梗塞予防、DOACは有用か?/Lancet(2025/03/07) GLP-1受容体作動薬、自殺リスクと関連せず/BMJ(2025/03/07) 活動性ループス腎炎に対する新しいタイプの抗CD20抗体の治療効果(解説:浦信行氏)(2025/03/07) 抗PD-L1抗体薬、GLP-1薬などに重大な副作用追加/厚労省(2025/03/07) 新規作用機序の潰瘍性大腸炎治療薬オザニモド、その特徴は?/BMS(2025/03/07) 治療抵抗性強迫症に対するSSRI+ブレクスピプラゾールの有用性(2025/03/07) 硬膜外ステロイド注射は慢性腰痛に効果あり?(2025/03/07) 日本人の4人に1人がコロナ陰謀論を信じている!?(2025/03/07) [ あわせて読みたい ] 診療よろず相談TV シーズンII(2014/07/03) 診療よろず相談TV(2013/10/25) 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会 領域別セッション(2013/11/12) 「てんかんと社会」国際シンポジウム(2013/09/24) 柏市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/24) 松戸市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/20) マッシー池田の神経内科快刀乱麻!<上巻>(2012/12/01)