ニボルマブ・イピリムマブ併用、腎細胞がんに国内申請 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2018/01/22 小野薬品工業株式会社とブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社は2018年1月15日、抗PD-1抗体ニボルマブ(商品名:オプジーボ)および抗CTLA-4抗体イピリムマブ(商品名:ヤーボイ)について、根治切除不能又は転移性の腎細胞がんに対する両剤の併用療法に係る国内製造販売承認事項一部変更承認申請を行ったと発表。 今回の申請は、未治療の進行性又は転移性の腎細胞がん患者を対象に、ニボルマブとイピリムマブの併用療法の国際(日本を含む)共同試験(ONO-4538-16/CA209214/CheckMate-214試験)の結果に基づいている。 CheckMate-214試験は、未治療の進行または転移性腎細胞がん患者を対象に、ニボルマブとイピリムマブの併用群をスニチニブ単独群と比較評価した第Ⅲ相無作為化オープンラベル試験。本試験において、併用療法群はスニチニブ単独群と比較して、Co-Primary Endpointである中~高リスク患者における全生存期間および奏効率の改善を達成した。同じくCo-Primary Endpointである無増悪生存期間については、併用療法群で改善を示したものの、統計学的な有意差は認められなかった。 投与中止につながる副作用は、併用療法群(547例)の22%、スニチニブ単独群(535例)の12%で報告された。併用療法群で多く報告されたGrade3/4の副作用は、疲労(4%)、下痢(4%)、発疹(2%)、悪心(2%)であり、1%未満ではそう痒症、甲状腺機能低下症、嘔吐および高血圧が発現した。スニチニブ単独群で多く報告されたGrade3/4の副作用は、高血圧(16%)、疲労(9%)、手掌・足底発赤知覚不全症候群(9%)、口内炎(3%)、粘膜炎(3%)、嘔吐(2%)、悪心(1%)、食欲減退(1%)、甲状腺機能低下症(1%未満)および味覚異常(1%未満)であった。治療関連死は、併用療法群で7例、スニチニブ単独群で4例報告された。 ■参考 CheckMate-214試験(Clinical Trials.gov) (ケアネット 細田 雅之) 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 転移性メラノーマにニボルマブ・イピリムマブ併用療法をFDAが承認 医療一般(2015/10/09) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 早期TN乳がんの術前・術後ペムブロリズマブ、最終OS結果(KEYNOTE-522)/NEJM(2024/09/27) 複雑病変へのPCI、OCTガイドvs.血管造影ガイド/Lancet(2024/09/27) 重症インフルエンザに対する抗ウイルス薬の有効性(解説:小金丸博氏)(2024/09/27) 転移を有するホルモン感受性前立腺がん、ダロルタミド+ADTがrPFS改善(ARANOTE)/ESMO2024(2024/09/27) 日本人治療抵抗性うつ病に対するケタミン治療の有用性~二重盲検ランダム化比較試験(2024/09/27) サシツズマブ ゴビテカン、トリプルネガティブ乳がんに承認/ギリアド(2024/09/27) アミバンタマブ、化学療法との併用でEGFRエクソン20挿入変異陽性肺がんに承認/ヤンセン(2024/09/27) 患者満足度向上対策をクリニックの6割が実施/医師1,000人アンケート(2024/09/27) 肛門扁平上皮がん1次治療、新規抗PD-1抗体上乗せが有用(POD1UM-30)/ESMO2024(2024/09/27) [ あわせて読みたい ] Dr.たけしの本当にスゴい高齢者身体診察(2019/05/15) がん診断時から発現、抗がん剤が効かない。シリーズがん悪液質(2)【Oncologyインタビュー】第6回(2019/04/25) 食べられない、食べても痩せる…シリーズがん悪液質(1)【Oncologyインタビュー】第5回(2019/04/18) 第107回 日本泌尿器科学会総会 会長インタビュー【Oncologyインタビュー】第4回(2019/04/11) 副作用の強い分子標的薬の開始用量は?【忙しい医師のための肺がんササッと解説】第6回(2019/04/02) “医療者ではできない”がん患者支援…がん経験者コミュニティ「5years」【Oncologyインタビュー】第3回(2019/03/04) EGFR変異陽性例のSCLC転化とは何なのか? どう対応するか?【忙しい医師のための肺がんササッと解説】第5回(2019/02/28) 膀胱がん、BCG投与後のPD-L1発現誘導【Oncologyインタビュー】第2回 (2019/02/18) 高齢者HER2陽性乳がんに、安全かつ有効な化学療法を…JCOG1607(HERB TEA)【Oncologyインタビュー】第1回(2019/02/15) 高齢者に対するICIは効きが悪い?【忙しい医師のための肺がんササッと解説】第4回(2019/01/17)