ストレスやうつ病に対する朝食の質の重要性

提供元:ケアネット

印刷ボタン

公開日:2018/09/20

 

 スペインの青少年527例を対象に、ストレスやうつ病の認知に基づき、朝食の摂取および質と、健康関連QOL(HRQOL)との関連について、スペイン・アリカンテ大学のRosario Ferrer-Cascales氏らが調査を行った。International Journal of Environmental Research and Public Health誌2018年8月19日号の報告。

 主な結果は以下のとおり。

・HRQOLでは、気分、感情、両親との関係、家庭生活について、朝食摂取の有無により差が認められた。
・朝食摂取者において、HRQOLが低かった。
・ストレスも同様に差が認められ、朝食摂取者において、ストレスのレベルが高かった。
・朝食摂取者の朝食の質を分析したところ、良質な朝食摂取は、低質または超低質の朝食摂取と比較し、より良いHRQOLが示唆され、ストレスとうつ病のレベルも低かった。
・非朝食摂取者では、朝食が低質または超低質の朝食摂取者と比較し、より良いHRQOLおよび、ストレスとうつ病が低いレベルを示した。

 著者らは「本知見は、朝食摂取の有無よりも、良質な朝食を摂取することの重要性を示唆している。このことは、臨床医や栄養士にとってとくに重要であり、青少年におけるHRQOL、ストレス、うつ病に対して、朝食の質が有意に影響を及ぼすことを考慮する必要がある」としている。

■関連記事
魚を食べるほどうつ病予防に効果的、は本当か
うつ病患者に対する地中海スタイルの食事介入に関するランダム化比較試験
食生活の改善は本当にうつ病予防につながるか

(鷹野 敦夫)