武田薬品工業は、2019年11月25日、同社グローバルサイトにて、ALK阻害薬による治療歴のない進行ALK陽性の非小細胞肺がんの成人患者に対するbrigatinibとクリゾチニブを評価した臨床第III相ALTA-1L試験の最新情報を発表した。
試験結果では、2年以上の追跡後も、brigatinibが登録時に脳転移を有した未治療の患者に対する治験責任医師評価において、病状進行または死亡リスクを76%低下させることが示された(ハザード比[HR]:0.24、95%信頼区間[CI]: 0.12~0.45)。また、brigatinibは、全患者においても病状進行または死亡リスクを57%低下させることを示した(HR:0.43、95%CI::0.31~0.61)。これらのデータは、シンガポールで11月22~24日に開催された欧州臨床腫瘍学会アジア大会(ESMO Asia)2019のPresidential Sessionで発表された。
なお、主要評価項目である独立審査委員会(BIRC)による無増悪生存期間の評価では、2回目の中間解析のデータカットオフ時点(2019年6月28日)におけるHRは、0.49(95%CI: 0.35~0.68、log rank p<0.0001)であった。
(ケアネット 細田 雅之)