FDA、非扁平上皮NSCLCの初期治療にアテゾリズマブ+化学療法を承認/Roche

提供元:ケアネット

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公開日:2019/12/11

 

 Roche社は、2019年12月4日、米国食品医薬品局(FDA)が、EGFRまたはALK遺伝子異常を伴わない非扁平上皮非小細胞肺がん(NSCLC)の初期治療に対して、アテゾリズマブ(商品名:テセントリク)と化学療法(カルボプラチン+nab-パクリタキセル)の併用を承認したことを発表した。

 今回の承認は、化学療法未治療のIV期非扁平上皮NSCLC患者を対象に、アテゾリズマブと化学療法(カルボプラチン+nab-パクリタキセル)の併用と化学療法(カルボプラチン+nab-パクリタキセル)単独を比較した第III相IMpower130試験の結果に基づいている。IMpower130試験において、アテゾリズマブと化学療法の併用は、化学療法単独と比較して有意に全生存期間(OS)を延長することが示された(OS中央値:18.6対13.9ヵ月、ハザード比[HR]:0.80、95%CI:0.64~0.99、p=0.0384)。また、無増悪生存(PFS)のリスクも化学療法単独と比較して有意に低減した(PFS中央値:7.2対6.5ヵ月、HR:0.75、95%CI:0.63~0.91、p=0.0024)。

 アテゾリズマブと化学療法の併用の安全性は、個々の薬剤の既知の安全性プロファイルと一致しており、併用による新しい安全性シグナルは確認されなかった。Grade3/4の治療関連有害事象は、化学療法単独群では60.3%、アテゾリズマブ・化学療法併用群では73.2%で報告された。

(ケアネット 細田 雅之)