ペムブロリズマブによる非小細胞肺がん(NSCLC)の術後補助療法を評価する第III相PEARLS/KEYNOTE-091試験の2回目の中間解析で、ペムブロリズマブの術後補助療法は3年後も良好な無病生存期間(DFS)の改善を維持していることが明らかとなった。英国・ロイヤル・マーズデン病院のMary O’Brien氏がLancet Oncology誌で発表している。
・対象:StageIB(≧4cm)〜IIIA(AJCC7版)の完全切除NSCLC(1,117例)
・試験群:外科的切除後にペムブロリズマブ200mg 3週ごと18回まで投与(590例)
・対照群:試験群と同様のスケジュールでプラセボを投与(587例)
・評価項目
[主要評価項目]全集団のDFS、PD-L1(TPS)≧50%のDFS
[副次評価項目]PD-L1(TPS)≧1%のDFS、全集団、PD-L1(TPS)≧50%および≧1%の全生存期間、安全性など
主な結果は以下のとおり。
・追跡期間中央値(データカットオフ:2021年9月20日)は35.6ヵ月であった。
・全集団のDFS中央値はペムブロリズマブ群53.6ヵ月、プラセボ群42.0ヵ月であった(ハザード比[HR]:0.76、95%信頼区間[CI]:0.63〜0.91、p=0.0014)。
・PD-L1(TPS)≧50%のDFS中央値はペムブロリズマブ群、プラセボ群ともに未到達で、HRは0.82(95%CI:0.57〜1.18)、p値は0.14であった。
・Grade3以上の有害事象(AE)はペムブロリズマブ群の34%、プラセボ群の26%で発現した。死亡に至った治療関連AEはペムブロリズマブ群で4例(1%)発現した。
ペムブロリズマブは完全切除後のStageIB(≧4cm)/II/IIIA治療の新たな選択肢となり得る、と筆者は結んでいる。
(ケアネット 細田 雅之)