アストラゼネカは、2023年5月18日付のプレスリリースにおいて、オシメルチニブ(商品名:タグリッソ)の国際共同第III相無作為化比較試験(FLAURA2試験)の結果を発表した。EGFR遺伝子変異陽性の進行・転移非小細胞肺がん(NSCLC)に対するオシメルチニブと化学療法の併用は、オシメルチニブ単剤と比べて無増悪生存期間(PFS)を有意に改善した。
・対象:EGFR遺伝子変異陽性(ex19del/L858R)のStageIIIB~IVの未治療NSCLC患者586例
・試験群(オシメルチニブ+化学療法群):オシメルチニブ80mg/日+化学療法(ペメトレキセド500mg/m2+シスプラチン75mg/m2またはカルボプラチンAUC 5[3週ごと4サイクル])→オシメルチニブ80mg/日+ペメトレキセド500mg/m2(3週ごと)
・対照群(オシメルチニブ群):オシメルチニブ80mg/日
・評価項目:
[主要評価項目]RECIST 1.1に基づくPFS
[副次評価項目]全生存期間(OS)、奏効率など
主要評価項目であるPFSについて、最終解析が行われた。今回の解析において、オシメルチニブ+化学療法群はオシメルチニブ群と比べて、PFSの統計学的有意かつ臨床的に意義のある改善を示した。安全性の結果および有害事象により投与中止至った患者の割合は、各薬剤の確立されたプロファイルと一貫していた。なお、今回の解析時点ではOSについてのイベント数が不十分であったため、今後の解析時に評価が行われる予定。
(ケアネット 佐藤 亮)