アクテムラに関節リウマチの関節破壊の抑制効果が確認される

提供元:ケアネット

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公開日:2008/10/30

 

 中外製薬株式会社は10月27日、同社とスイスのF.ホフマン・ラ・ロシュ社が共同開発中のヒト化抗ヒトIL-6レセプターモノクローナル抗体「アクテムラ」(一般名:トシリズマブ〔遺伝子組換え〕)に関して、海外で実施された関節リウマチ(RA)患者を対象とした臨床第III相二重盲検試験において、メトトレキサート(MTX)との併用におけるアクテムラの投与によってRAに対する関節破壊の抑制効果が認められたと発表した。

 この結果が示されたLITHE試験は海外で5本目の第III相臨床試験であり、MTXによる治療で効果が不十分な患者において効果を検討したもの。試験期間は2年で計画されており、今回の報告は、評価項目の一つである投与1年後の結果を取りまとめたものである。この試験結果は、10月28日に米国リウマチ学会(The American College of Rheumatology/米国サンフランシスコ)で発表された。

 アクテムラは、国内ではキャッスルマン病の治療薬として2005年4月に承認され、同年6月に「アクテムラ点滴静注用200」の販売名で発売された。2008年4月には、RA(関節の構造的損傷の防止を含む)および多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎、全身型若年性特発性関節炎の効能が追加されている。