内科系疾患を併発するうつ病患者への抗うつ薬の有用性~メタ解析

内科的疾患を有する患者の3~6人に1人は、抗うつ薬が使用されているといわれている。しかし、通常の臨床試験では、併発疾患を有する患者は除外されている。抗うつ薬に関するメタ解析では、エフェクトサイズが小~中程度であることが示唆されているが、併発疾患がまん延している臨床現場において、一般化できるかは不明である。デンマーク・オーフス大学のOle Kohler-Forsberg氏らは、内科的疾患と併発するうつ病患者における抗うつ薬の有効性および安全性を明らかにするため、メタ解析エビデンスの包括的なシステマティックレビューおよびメタ解析を実施した。その結果、多くの内科的疾患では、大規模かつ質の高いランダム化比較試験(RCT)が少なかったものの、抗うつ薬は、併発疾患を有する患者のうつ病の治療および予防に対し効果的かつ安全に使用できることが示唆された。JAMA Psychiatry誌オンライン版2023年9月6日号の報告。