誤嚥性肺炎に関連する抗コリン薬~日本医薬品副作用データ
日本の超高齢化社会は、とくに高齢者の誤嚥性肺炎のマネジメントに関して、大きな課題を呈している。大阪・藤立病院の上田 章人氏らは、主に日本医薬品副作用(JADER)データベースを用いて、抗コリン薬使用と誤嚥性肺炎の発生率との関連を調査した。Respiratory Investigation誌オンライン版2024年9月10日号の報告。
2004年第1四半期〜2023年第3四半期のJADERデータベースより抽出した、60歳以上の誤嚥性肺炎2,367例のデータを分析に用いた。シグナル検出による報告オッズ比を用いて、誤嚥性肺炎と抗コリンリスクスケールに記載されている49の薬剤との関連を評価した。これらの関連性を検証するため、MEDLINEとコクランライブラリーの調査結果を組み込んだスコープレビューが実施された。