てんかん患者の喫煙率は てんかん患者における喫煙率に関するデータはあまり存在しない。スイス・ジュネーブ医科大学のOmar Torriani氏らは、フランス語圏のスイスに在住する成人てんかん患者を対象に調査を行った。Journal of neurology誌オンライン版2016年7月14日号の報告。
冠動脈CT-FFR、安定狭心症の管理を改善するか 胸痛患者の評価方法にはさまざまな選択肢があり、最適な評価に関して議論が分かれる。そのうえ、冠動脈造影を実施しても、冠動脈狭窄が認められないという結果に終わることが多い。
統合失調症の病態生理とBDNFの関連:産業医科大 統合失調症の病態生理には、カテコールアミン、脳由来神経栄養因子(BDNF)、サイトカインが関与するといわれている。産業医科大学の堀 輝氏らは、非定型抗精神病薬単独療法で治療された統合失調症患者における認知機能と血清BDNFレベル、血清カテコールアミン代謝物、サイトカインとの関連を検討した。The world journal of biological psychiatry誌オンライン版2016年7月13日号の報告。
高齢がん患者、認知機能障害だと2年死亡率が6倍 高齢がん患者でがん治療開始時に認知機能障害であった場合、生存率にはどのくらい影響するのだろうか。ベルギー・ブリュッセル自由大学のYves Libert氏らは、縦断的な2年間の追跡調査により、認知機能障害のある高齢患者はそうでない患者に比べ、がん治療開始後の2年間で死亡するリスクが6倍であったことを報告した。著者らは、高齢患者の罹患率と死亡率を減らすための介入ができるように、がん治療開始時に認知機能障害についてスクリーニングすべきとしている。PLOS ONE誌2016年8月1日号に掲載。
統合失調症の再入院、剤形の違いで差はあるのか 長時間作用型注射用抗精神病薬(LAI)または経口抗精神病薬による治療を受けた統合失調症患者における退院後の再入院率について、米国・Precision Health EconomicsのJoanna P MacEwan氏らは検討を行った。Psychiatric services誌オンライン版2016年7月15日号の報告。
コンタクトレンズ vs.レーシック、視覚満足度を調査 コンタクトレンズ装着者とレーシックを受けた人計1,800人に対し、年1回3年にわたる視覚改善に関する満足度調査を行った結果、レーシックは、夜間ドライブを容易なものに改善し、ドライアイ症状の有意な増大もなく、3回の調査とも満足度が高い結果であったことが報告された。米国・Cornea Research Foundation of AmericaのMarianne O. Price氏らが行った多施設共同の前向き並行群間比較調査の結果で、Ophthalmology誌2016年8月号掲載の報告。
双極性障害で高率にみられる概日リズム睡眠障害:東医大 最近の研究によると、双極性障害(BD)と概日リズム睡眠障害との間に病態生理学的関連が認められることが示唆されている。しかし、BD患者における概日リズム睡眠・覚醒障害(CRSWD)の有病率を明らかにした研究はなかった。東京医科大学の高江洲 義和氏らは、BD患者におけるCRSWDの有病率と関連する要因を調査した。PLOS ONE誌2016年7月21日号の報告。
日本人高齢者に肥満パラドックスはあるか~1万3千人の研究 わが国の高齢者1万3,280人のコホート研究で、日本人における肥満パラドックスを支持する結果が、岡山大学の山崎 賢士氏らより報告された。とくに肥満の高齢男性において全死亡リスクが低い傾向にあるという。Geriatrics & gerontology international誌オンライン版2016年8月4日号に掲載。
高プロラクチン血症、アリピプラゾール切り替えと追加はどちらが有効か 高プロラクチン血症は、抗精神病薬の悪影響として重要な問題でありながら、しばしば見逃されている。いくつかの研究によると、アリピプラゾールへの切り替えや追加により、抗精神病薬誘発性高プロラクチン血症が改善することが報告されている。しかし、これら2つの治療法の有効性、安全性を直接比較した報告はなかった。韓国・NHIC Ilsan HospitalのHui Woo Yoon氏らは、高プロラクチン血症に対するアリピプラゾールの切り替えと追加の効果について比較検討を行った。Clinical neuropharmacology誌オンライン版2016年7月19日号の報告。
てんかん患者の運動、その利点と障害とは てんかん患者の運動に関する利点と障害について、定量的手段を用いた研究は行われている。しかし、定性的調査を用いての個人的経験の検討は不十分である。英国・ローハンプトン大学のSarah S Collard氏らは、経時的にてんかん患者の運動についてのナラティブを提示し、てんかん患者の運動に対する心理社会的影響をさらに理解するための報告を行った。Epilepsy & behavior誌2016年8月号の報告。
うつ病女性に対する避妊法に関するレビュー うつ病や双極性障害の女性は、望まない妊娠をするリスクが高い。米国疾病対策予防センターのH Pamela Pagano氏らは、うつ病や双極性障害女性に対するホルモン避妊法の安全性を検討した。Contraception誌オンライン版2016年6月27日号の報告。
統合失調症の維持治療では剤形変更を検討すべきか 抗精神病薬による維持療法について、長時間作用型注射剤(LAI)と経口剤(AMT)における統合失調症患者の主観的ウェルビーイング、薬物に対する姿勢、QOLの違いを実臨床での証拠を提示するために、イタリア・フィレンツェ大学のF Pietrini氏らは検証を行った。European psychiatry誌オンライン版2016年7月18日号の報告。
不眠症になりやすい食事の傾向 不眠症は、いくつかの健康上有害なアウトカムと関連している。これは、小規模な臨床研究により、不十分な栄養状態が関連していることが示唆されているが、住民ベースコホート研究による大規模な検討は行われていない。米国・ペンシルベニア州立大学のFeon W Cheng氏らは、不眠症の疑い例や不眠症状例のエネルギー摂取量と2年後の食事指数(AHEI)を用いて評価した食事の質について調査した。その結果、不眠症疑い例では、総エネルギー、トランス脂肪酸、ナトリウムの高摂取および野菜の低摂取との関連が認められたことを報告した。The American journal of clinical nutrition誌2016年8月号の報告。
HbA1c、糖尿病の有無にかかわらず眼底循環と相関 レーザースペックルフローグラフィ(LSFG)を用いて視神経乳頭と脈絡膜の血行動態を測定し、糖尿病の有無で血行動態パラメータと空腹時血糖値およびHbA1cとの関連を調べたところ、非糖尿病患者でもHbA1cが視神経乳頭と脈絡膜の血流に影響を及ぼすことを、東邦大学大森病院眼科の柴 智恵子氏らが明らかにした。著者は、「LSFGは無症候性の眼循環異常の検出に有用」とまとめている。Graefe's Archive for Clinical and Experimental Ophthalmology誌オンライン版2016年7月20日掲載の報告。
スキャフォールド血栓症の傾向と対策 本年(2016年)7月に開催された第25回日本心血管インターベンション治療学会学術集会(CVIT2016)にて、オランダ・エラスムス大学 胸部疾患センター/アムステルダム大学の外海 洋平氏が「Can We Prevent Scaffold Thrombosis ?」と題し、これまでの研究データから、生体吸収性スキャフォールド(BVS)血栓症の原因、病態、予防方法について解説した。
うつ病患者に対する継続ECTの新たな戦略 米国・マウントサイナイ医科大学のCharles H Kellner氏らは、うつ病高齢者に対する寛解延長を評価したthe Prolonging Remission in Depressed Elderly(PRIDE)研究のフェーズ2において、フェーズ1でECT成功後のうつ病高齢患者を対象として継続ECTと薬物療法併用の有効性と忍容性を、薬物療法単独と比較し、評価した。The American journal of psychiatry誌オンライン版2016年7月15日号の報告。
PDE4阻害薬軟膏、小児・成人のアトピー性皮膚炎に有用 アトピー性皮膚炎に対し、ホスホジエステラーゼ4(PDE4)阻害薬のcrisaborole軟膏は、有効性のすべての評価項目を改善し良好な安全性プロファイルを示したことが報告された。米国・ノースウェスタン大学のAmy S. Paller氏らが行った、アトピー性皮膚炎の小児と成人を対象に行った第III相の2試験において示された。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版7月7日号の掲載報告。
向精神薬継続のカギは「薬への不安と期待のバランス整調」にあり 精神疾患における薬物療法で課題となるのが、抗うつ薬のアドヒアランス低下にどう対処するかであり、医療者が少なからず頭を悩ませるところである。先月、日本精神神経学会が都内で開いたプレスセミナーにおいて、向精神薬の現状と課題をテーマに専門医3氏が講演を行った。本稿では、菊地 俊暁氏(杏林大学神経科学教室)による講演「薬物療法にまつわる患者の気持ち~患者が抱く期待と不安~」を取り上げる。
夜尿症推計78万人のうち受診は4万人 12年ぶりの改訂となる「夜尿症診療ガイドライン2016」(日本夜尿症学会編)の発刊に伴い、7月20日に都内でメディアセミナーが開催された(フェリング・ファーマ株式会社、協和発酵キリン株式会社などの共催)。セミナーでは、ガイドライン改訂の意義、内容、治療の実際について、3名の医師がレクチャーを行った。
アルツハイマー病の味覚障害は老化によるものか:滋賀医大 アルツハイマー型認知症(AD)は、病理学的に脳内の大規模なニューロン損失により特徴づけられ、味覚野が影響を受けると考えられる。しかし、AD患者における味覚機能に関する報告は少なく、この研究結果は矛盾していることから、滋賀医科大学の小河 孝夫氏らが、プロスペクティブ研究により検討を行った。Auris, nasus, larynx誌オンライン版2016年7月11日号の報告。