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スマホ版うつ病スクリーニングアプリの精度は

 スマートフォンのアプリケーションは、うつ病スクリーニングにおいて、セルフヘルプ的な介入として有益な可能性がある。しかし、それらの実行可能性と有効性、ならびにアプリユーザーの特徴に関する情報は限られていた。オーストラリア・シドニー大学のNasser F BinDhim氏らは、スマホアプリ版うつ病スクリーニングについて、ユーザーの利用理解度、利用状況および利用者特徴を検討するために横断研究を行った。その結果、ユーザーの4分の1がうつ病診断歴を有していたこと、またハイリスク例が6~8割程度含まれていたことなどを報告。多くの国でスマホアプリによるうつ病スクリーニングが実際に活用できる可能性を示唆した。Journal of American Medical Informatics Association誌オンライン版2014年10月17日号の掲載報告。

日本人、レベチラセタム静注の薬物動態

 2014年7月に本邦で承認されたレベチラセタムの静注製剤は、日本を除く世界の実臨床で数年にわたり使用されている。ベルギー・UCB Pharma社のNathalie Toublanc氏らは、日本人健康成人ボランティアにおいて、レベチラセタムの静注製剤と経口製剤の生物学的同等性を評価するとともに、日本人vs. 白人のレベチラセタム静注製剤の薬物動態を検討した。その結果、日本人健康成人においてレベチラセタム1,500mgの、単回静脈内投与と単回経口投与の生物学的同等性は示されなかった。また、レベチラセタム1,500mgの単回および反復静脈内投与後の薬物動態プロファイルについて、日本人と白人でおおむね類似していることを報告した。European Journal of Drug Metabolism and Pharmacokinetics誌オンライン版2014年10月5日号の掲載報告。

抗精神病薬の代謝への影響、男性でとくに注意

 統合失調症における一炭素代謝(OCM)の異常は、これまでに繰り返し報告されている。しかし、統合失調症に対する抗精神病薬によるOCMへの選択的な影響を検討した研究は不足しているうえに、得られた結果に一貫性がなかった。ポーランド・ヴロツワフ医科大学のBlazej Misiak氏らは、初回エピソード統合失調症患者を対象とし、第二世代抗精神病薬(SGA)が血清総ホモシステイン(tHcy)、葉酸、ビタミンB12、リポ蛋白および血糖値に及ぼす影響を検討した。その結果、SGA投与後、BMI、血清総コレステロール(TC)、LDLコレステロール(LDL-C)、トリグリセライド(TG)およびtHcy濃度は有意に高値を示し、葉酸とビタミンB12濃度は有意に低値を示すこと、とくに男性において注意が必要であることを報告した。European Journal of Clinical Pharmacology誌オンライン版2014年10月8日号の掲載報告。

米J&J エボラワクチン生産拡大を発表 2億ドル投入

 米国ジョンソン・エンド・ジョンソン(以下、米J&J)は22日(現地時間)、同社の医薬品部門であるヤンセンファーマシューティカル(以下、米ヤンセン)で開発中のエボラワクチン計画の加速と生産の大幅拡大に向けて最高2億ドルの投入を決定したと発表した。日本のヤンセン ファーマ株式会社が30日に報告した。米J&Jは、世界保健機関(WHO)、国立アレルギー感染病研究所(NIAID)をはじめとする米国の主な関係機関、政府、公共衛生機関と、ワクチン製剤の臨床試験、開発、生産、配布で協力体制にある。

レビー小体型認知症、パーキンソン診断に有用な方法は

 パーキンソン症候群はレビー小体型認知症(DLB)の中核症状とされているが、ときに軽度であったり、症状が現れない場合もある。一方で、線条体取り込みの低下はニューロン喪失と関連していると考えられており、画像診断法123I-FP-CIT Brain SPECTは、その診断サポートツールになるとみなされていた。イタリア・ミラノ大学のDel Sole, Angelo氏らは、黒質線条体が変性する疾患と考えられているDLBにおける、123I-FP-CIT Brain SPECTとパーキンソン症候群との相関性について調べた。結果、SPECTは、パーキンソン症候群に関して疑いの余地がない場合(すなわち症候群が存在しない、もしくは明らかに認められる場合)には不要となるが、錐体外路症候群(EPS)が臨床的に認められる患者では、シナプス前部の黒質線条体変性を特定するのに有用である可能性を明らかにした。Clinical Nuclear Medicine誌オンライン版2014年10月6日号の掲載報告。

境界性パーソナリティ障害、予防のポイントは

 児童期の虐待と境界性パーソナリティ障害(BPD)との結び付きは明らかであるが、最近の研究において、いくつかの児童虐待フォームがBPDおよびBPD特性と特異的に関連している可能性が示唆されている。また、感情制御の困難さが、児童期に受けた虐待、BPDおよびBPD特性と関係していることも報告されていた。カナダ・ライアソン大学のJanice R. Kuo氏らは、児童期の精神的虐待とBPD特性との関連を調べた。結果、さまざまな児童虐待フォームの中でもとくに精神的虐待が、BPDの発症に関与する可能性があると報告。「BPDの予防および治療は、感情制御の治療戦略から得るべきベネフィットがあるかもしれない」とまとめている。Child Abuse & Neglect誌オンライン版2014年9月2日号の掲載報告。

疼痛の伝達を補助するスマホアプリ

 電子機器および情報テクノロジーは、疼痛の評価においてもますます用いられるようになっている。スペイン、ロビラ・イ・ビルジリ大学のRocio de la Vega氏らは、疼痛強度の伝達を補助するスマートフォンアプリを開発。その使用成績や使用満足感などを調べた。結果、医療従事者、非医療従事者を問わず、その使用において良好な有用性および受容性を示したことを報告した。Journal of Pain誌2014年10月号(オンライン版2014年5月20日号)の掲載報告。