日本の実臨床におけるアリピプラゾール長時間作用型注射剤による統合失調症治療
統合失調症患者のマネジメントでは、抗精神病薬治療の継続が重要である。藤田医科大学の岩田 仲生氏らは、日本の実臨床においてアリピプラゾール長時間作用型注射剤(アリピプラゾール月1回製剤、AOM)がアリピプラゾール経口剤(OA)と比較し、より長期間の治療継続に寄与できるかを評価するため、JMDCのレセプトデータベースを用いて検討を行った。Advances in Therapy誌オンライン版2020年6月4日号の報告。
2015年5月~2017年11月にAOMまたはOAで治療を開始した統合失調症患者を対象に、データ分析を行った。年齢、性別、抗精神病薬のクロルプロマジン換算量、精神科への入院回数で調整した後、AOMとOAの治療中止のハザード比(HR)を推定するため、Cox比例ハザードモデルを用いた。