デクスメデトミジン、心臓手術後の心房細動やせん妄を抑制せず/Lancet
麻酔導入時から24時間継続するデクスメデトミジンの持続注入は、心臓手術の回復過程にある患者の術後の心房細動やせん妄を減少しないことが明らかになった。米国・クリーブランドクリニックのAlparslan Turan氏らが、多施設共同無作為化プラセボ対照試験「DECADE試験」の結果を報告した。心房細動とせん妄は心臓手術後の一般的な合併症であり、デクスメデトミジンは鎮静剤としてユニークな特性を有しており、これら合併症のリスクを減少させる可能性があった。著者は、「デクスメデトミジンは、心臓手術を受ける患者の心房細動やせん妄の減少のために投与すべきではない」とまとめている。Lancet誌2020年7月18日号掲載の報告。