スタチン投与時の筋症状、9割以上が関連なし/Lancet
スタチンは動脈硬化性心血管疾患の予防に有効で、広く処方されているが、筋肉痛や筋力低下を引き起こす可能性が高いとの懸念が消えない。英国・オックスフォード大学のChristina Reith氏らCholesterol Treatment Trialists’(CTT)Collaborationは、大規模臨床試験の有害事象データを用いてスタチンの筋肉への影響について検討し、スタチン治療はプラセボと比較して、ほとんどが軽度の筋症状がわずかに増加したものの、スタチン治療を受けた患者で報告された筋症状の90%以上はスタチンに起因するものではなく、スタチンによる筋症状のリスクは心血管に対する既知の利益に比べればはるかに小さいことを示した。研究の成果は、Lancet誌オンライン版2022年8月26日号に掲載された。