硫酸マグネシウム、動脈瘤性クモ膜下出血の予後を改善せず:MASH-2試験
動脈瘤性クモ膜下出血に対する硫酸マグネシウムの静脈内投与は臨床予後を改善しないことが、オランダ・ユトレヒト大学医療センターのSanne M Dorhout Mees氏らが実施したMASH-2試験で示された。動脈瘤性クモ膜下出血は予後不良であり、1ヵ月後の死亡率は27~44%、過去10年で死亡率は低下傾向にあるものの生存者の20%は介助なしでは生活ができない。動脈瘤性クモ膜下出血では、発症後4~10日にみられる遅発性脳虚血が不良な予後の重要な原因であり、神経保護薬である硫酸マグネシウムは遅発性脳虚血を抑制したり、その予後を改善することで、クモ膜下出血そのものの予後を改善する可能性があるという。Lancet誌2012年7月7日号(オンライン版2012年5月25日号)掲載の報告。