PARP阻害薬オラパリブは去勢抵抗性前立腺がん患者においてOSを延長(解説:宮嶋哲氏)-1296
オラパリブはDNA修復に関与するポリADPリボースポリメラーゼを阻害するPARP阻害薬である。がん抑制遺伝子であるBRCA1やBRCA2に変異を有する悪性腫瘍は本剤に感受性が高く、わが国において2018年に「白金系抗悪性腫瘍剤感受性の再発卵巣癌における維持療法」を効能・効果として承認され、さらに同年「がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌」についても適応が承認された。本研究は前治療として新規ホルモン薬による治療(エンザルタミド、アビラテロン)を行い、病勢進行を認めたmCRPC患者を対象とした、オラパリブの安全性と有効性を検討するPROfound trialの第III相ランダム化試験であり、今回の報告は副次評価項目であるOSに注目している。