選択的ニューロキニン1受容体拮抗型制吐剤 ホスアプレピタントメグルミン(商品名:プロイメンド) がん化学療法に伴う悪心・嘔吐に対する制吐剤として、選択的ニューロキニン1(NK1)受容体拮抗薬であるホスアプレピタントメグルミン(商品名:プロイメンド点滴静注用150mg、以下プロイメンド)が、2011年12月9日に発売された。本剤は、2009年12月に発売された経口制吐剤アプレピタント(商品名:イメンドカプセル)のプロドラッグ体の注射剤である。
抗悪性腫瘍剤 クリゾチニブ 世界初の未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)阻害剤であるクリゾチニブが、ALK融合遺伝子陽性の進行非小細胞肺がん(NSCLC)の治療薬として、米国FDAに新薬承認申請し、2011年5月受理され、優先審査対象に指定された。また、わが国でも厚生労働省への申請が行われ、外資系製薬企業では初の日米新薬承認同時申請となった。
抗悪性腫瘍剤 エリブリンメシル酸塩(商品名:ハラヴェン) 新規抗がん剤であるエリブリンメシル酸塩(以下エリブリン、商品名:ハラヴェン)が、2011年4月、アントラサイクリン系およびタキサン系抗がん剤での治療歴を含む化学療法施行後の手術不能または再発乳がんを適応として承認された。今年7月にも薬価収載・発売が予定されている。
乳癌患者における癌抑制遺伝子TP53変異とリンパ節転移の関連 クリーブランドクリニック・ゲノム部門(アメリカ)のAttila Patocs氏らは、以前の研究で腫瘍性胸部上皮細胞とその周囲の間質細胞で高頻度に見出された癌抑制遺伝子TP53の変異に着目。この遺伝子が乳癌の転帰に寄与しているとの仮説を立て、「遺伝性」および「散発性」乳癌患者それぞれにおけるゲノムワイド解析、臨床的・病理学的所見との関連解析を行った。NEJM誌2007年12月20日号に掲載。