腫瘍科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:178

「抗がん剤曝露調査サービス」の販売開始

 シオノギファーマは、2020年12月1日、セコム医療システムと協業し、病院で働く医療スタッフの職場での抗がん剤曝露リスクへの対策として、「セコム抗がん剤曝露調査サービス」の販売を12月1日から開始すると発表。  このサービスは、セコム医療システムが販売および受付窓口を担当、曝露対策の提案等を行うもの。シオノギファーマは抗がん剤曝露状況の試験測定を行うことで数値によるリスクの見える化を手伝う。

エンコラフェニブ+ビニメチニブ+セツキシマブ、BRAF変異大腸がんに国内承認/小野

 小野薬品工業、2020年11月27日、BRAF阻害薬エンコラフェニブ(商品名:ビラフトビ)およびMEK阻害薬ビニメチニブ(商品名:メクトビ)とEGFR抗体セツキシマブとの3剤併用療法、およびエンコラフェニブとセツキシマブの2剤併用療法における「がん化学療法後に増悪したBRAF遺伝子変異を有する治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌」に対する効能又は効果の追加に係る製造販売承認事項一部変更承認を取得したと発表。  今回の承認は、1次または2 次治療後に進行したBRAF V600E変異を有する治癒切除不能な進行または再発の結腸・直腸がんを対象に実施された国際共同無作為化非盲検第III相試験(BEACON CRC試験)の結果に基づいている。

ペムブロリズマブと化学療法の併用、進行・再発食道がん1次治療に国内承認申請/MSD

 MSDは、2020年11月30日、抗PD-1抗体ペムブロリズマブ(商品名:キイトルーダ)について、化学療法(シスプラチン+5-フルオロウラシル)との併用療法において、根治切除不能な進行・再発の食道癌に対する1次治療としての製造販売承認事項一部変更を承認申請したと発表。  今回の製造販売承認事項一部変更承認申請は、局所進行または転移性食道がんおよび食道胃接合部(GEJ)がんの1次治療として、キイトルーダと化学療法(シスプラチン+5-フルオロウラシル)との併用療法をプラセボ+化学療法と比較した、第III相KEYNOTE-590試験の結果に基づくもの。この試験でペムブロリズマブ併用療法群は化学療法に比べ、有意な延長を認めている。

姉の乳がん発症年齢で、妹の発症リスクも高まる可能性

 姉が乳がん歴を有する場合、妹の乳がんスクリーニングにおいてはその発症年齢を考慮する必要がある可能性が示唆された。米国・国立環境衛生科学研究所のAnn Von Holle氏らが、2万例を超える姉妹コホートの前向き研究結果を、International Journal of Epidemiology誌オンライン版2020年11月28日号に発表した。  著者らは、2万3,145人の姉妹コホートを前向きに調査し、乳がん歴のある姉の診断時の年齢前後でその妹の乳がんリスクが変化したかどうかを調べた。Cox回帰モデルの年齢依存性共変数を使用して、参加者がその姉の診断年齢に近い場合の乳がん発症のハザード比を、姉が全く異なる年齢で診断された同年齢の女性と比較して推定した。

ラムシルマブの30分投与、国内承認/日本イーライリリー

 日本イーライリリーは、2020年11月27日、抗悪性腫瘍剤ラムシルマブ(商品名:サイラムザ)について、すべての適応に対する投与時間短縮に係る承認事項一部変更承認を取得した。  この承認は、ラムシルマブにおける既承認のがん種等を対象に実施された国内外の臨床試験で得られ たラムシルマブの薬物動態及び母集団薬物動態モデルを用いたモデリング&シミュレーションに基づいたもの。

多発性骨髄腫、selinexor上乗せでPFS改善/Lancet

 1~3ラインの前治療歴を有する多発性骨髄腫(MM)患者において、週1回のselinexor+ボルテゾミブ+デキサメタゾン3剤併用療法は、ボルテゾミブ+デキサメタゾン2剤併用療法と比較して無増悪生存(PFS)期間を有意に延長することが示された。ポーランド・シレジア医科大学のSebastian Grosicki氏らが、21ヵ国123施設で実施した無作為化非盲検第III相試験「BOSTON試験」の結果を報告した。selinexorはエクスポーチン1(XPO1)を阻害する経口投与可能な選択的核外輸送阻害薬で、デキサメタゾンとの併用により既治療のMM患者に対する有効性が示され、第Ib/II相試験ではボルテゾミブ+デキサメタゾンとの3剤併用療法により、ボルテゾミブの用量制限毒性である末梢神経障害の発現は低く、高い奏効率を得ていた。今回の結果を踏まえて著者は、「既治療MM患者において、有効で使いやすい新たな治療選択肢が示された」とまとめている。Lancet誌2020年11月14日号掲載の報告。

高リスク多発性骨髄腫、バックボーンレジメンへのダラツムマブ追加/JAMA Oncol

 多発性骨髄腫(MM)バックボーンレジメンへのダラツムマブの追加投与は、細胞遺伝学的に定義された高リスクMM(HRMM)の治療においても有益なのか。米国・アラバマ大学のSmith Giri氏らによるシステマティック・レビューとメタ解析の結果、新規診断または再発あるいは治療抵抗性のHRMM患者において、無増悪生存期間(PFS)を有意に改善することが示されたという。バックボーンMMレジメンへのダラツムマブの追加投与は、奏効率およびPFSを改善することは知られていた。JAMA Oncology誌オンライン版2020年9月24日号掲載の報告。

ラムシルマブとエルロチニブまたはゲフィチニブとの併用、非小細胞肺がんに国内承認/リリー

 日本イーライリリーは、2020年11月27日、抗悪性腫瘍剤ラムシルマブ(商品名:サイラムザ)について、切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんに対する 用法及び用量の追加に係る承認事項一部変更承認を取得した。  用法及び用量の追加の承認は、国際共同第1b/III相試験であるRELAY試験から得られた有効性及び安全性に基づいている。

非小細胞肺がん1次治療、3種の二ボルマブ関連併用療法が国内承認/小野・BMS

 小野薬品工業とブリストル・マイヤーズ スクイブは、2020年11月27日、ニボルマブとイピリムマブについて、「切除不能な進行・再発の 非小細胞肺がん」の効能又は効果に対して、以下の併用療法に係る国内製造販売承認事項一部変更承認を取得したと発表。 (1) ニボルマブとイピリムマブとの併用療法 (2) ニボルマブとイピリムマブおよびプラチナダブレット化学療法との併用療法 (3) ニボルマブとプラチナダブレット学療法との併用療法

リキッドバイオプシー検査、ドライバー遺伝子変異では8割の一致率/日本肺癌学会

 液性検体(血漿や尿など)を検査等に利用する、リキッドバイオプシーの医療現場での普及が急速に進んでいる。がん治療においては、低侵襲で簡便な検査による早期発見や組織採取が難しい部位のがんでの診断等に応用が期待される。  こうした状況を背景に、11月に行われた第61回日本肺癌学会学術集会では「リキッドバイオプシーの可能性」と題したシンポジウムが開催された。この中で、国立がん研究センター東病院の善家 義貴氏は「リキッドバイオプシーの有効性に関する前向き観察研究(LC-SCRUM-Liquid)」について、最新情報を共有した。