腫瘍科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:275

転移TN乳がんへのアテゾリズマブの効果、PD-L1検査法が重要(IMpassion130)/ESMO2019

 PD-L1陽性の転移を有するトリプルネガティブ乳がん(mTNBC)に対する1次治療として、nab-パクリタキセル(PTX)への抗PD-L1抗体アテゾリズマブの追加による臨床ベネフィットを示したIMpassion130試験。本試験におけるPD-L1陽性は、VENTANA PD-L1 SP142アッセイを用いて判定している。今回、本試験のサンプルを用いて、SP142アッセイのほか、VENTANA SP263 IHCアッセイ、Dako PD-L1 IHC 22C3アッセイでの分析結果と無増悪生存期間(PFS)および全生存期間(OS)を評価したところ、SP142陽性の患者群において臨床ベネフィットが最大であることが示された。欧州臨床腫瘍学会(ESMO2019)で、米国・UCSF Helen Diller Family Comprehensive Cancer CenterのHope S. Rugo氏が発表した。

大腸がん、末梢神経障害を考えるならCAPOX3ヵ月療法

 これまでに、大腸がんに対するFOLFOX療法およびCAPOX療法の3ヵ月投与の6ヵ月投与に対する非劣性は報告されているが、オキサリプラチン併用化学療法は、末梢性感覚ニューロパチー(PSN)と関連することが知られている。国立がん研究センター東病院の吉野孝之氏らは、StageIII大腸がん患者を対象とした無作為化非盲検第III相臨床試験「ACHIEVE試験」において、長期持続性PSNの発生率は6ヵ月投与法より3ヵ月投与法で、またmFOLFOX6療法よりもCAPOX療法で、有意に低いことを明らかにした。

FGFR阻害薬pemigatinibが胆管がんで高い奏効率(FIGHT-202)/ESMO2019

 独・ハノーヴァー医科大学のVogel.A氏は、既治療で線維芽細胞増殖因子(FGF)受容体2(FGFR2)融合/再構成遺伝子を有する進行胆管がんに対する分子標的治療薬pemigatinib投与は有用との第II相試験結果を、欧州臨床腫瘍学会(ESMO2019)で発表した。pemigatinibはインサイト社が開発中のFGFR1、FGFR2、FGFR3の選択的チロシンキナーゼ阻害薬。FGFR2融合遺伝子は、胆管がんの10~16%に発現するとされる。

ribociclib+フルベストラント、HR+/HER2-閉経後乳がんでOS延長(MONALEESA-3)/ESMO2019

 ホルモン受容体陽性HER2陰性(HR+/HER2-)の閉経後進行乳がんに対する、ribociclib+フルベストラント併用療法の有効性を検討した第III相MONALEESA-3試験の最新結果が発表され、全生存(OS)期間を有意に延長したことが明らかになった。スペインで開催された欧州臨床腫瘍学会(ESMO2019)において、米国・David Geffen School of MedicineのDennis J. Slamon氏が発表した。ribociclibについては、HR+/HER2-の閉経前進行乳がんにおいて、内分泌療法との併用がOSを有意に延長したことがMONALEESA-7試験により示されている。

アベマシクリブ+フルベストラント、HR+/HER2-乳がんのOS延長(MONARCH-2)/ESMO2019

 ホルモン受容体(HR)陽性HER2陰性進行乳がんを対象とした、CDK4/6阻害薬アベマシクリブ+フルベストラントの併用療法とフルベストラント単独療法との比較試験(MONARCH-2試験)の結果が、スペインで開催された欧州臨床腫瘍学会(ESMO2019)で、米国・スタンフォード大学のGeorge W.Sledge氏によって発表された。 <試験概要> ・本試験は国際共同二重盲検第III相比較試験である。 ・対象:HR陽性HER2陰性乳がんで、術前ホルモン療法中か術後ホルモン療法の12ヵ月以内に再発・病勢進行(PD)が認められた症例、または進行再発がんに対する1次内分泌療法中のPD症例(閉経状況問わず。進行再発がんに対する化学療法薬の投与は認められていない)

オピオイド誘発性便秘わが国の実態(OIC-J)/Cancer Medicine

 オピオイド誘発性便秘(OIC)は、オピオイド疼痛治療で頻繁にみられる副作用だが、その発生率は報告によりさまざまで、十分に確立されているとはいえない。この発生率のばらつきは、臨床試験および横断研究におけるOICの診断基準の複数があることも要因である。  近年、大腸疾患の基準であるRome IVがOICの基準に取り入れられた。そのような中、Rome IV基準を用いた日本人がん性疼痛患者におけるOICの発生率を検討した多施設共同前向き観察研究の結果がCancer Medicine誌8月号で発表された。

転移TN乳がん、GEM/CBDCAにtrilaciclib追加でOSが大きく改善/ESMO2019

 強力なCDK4/6阻害薬であるtrilaciclibは、その作用機序および前臨床試験から骨髄毒性の抑制および抗腫瘍作用の改善効果が期待されている。今回、転移を有するトリプルネガティブ乳がん(mTNBC)に対する多施設無作為化非盲検第II相試験において、ゲムシタビン/カルボプラチン(GEM/CBDCA)にtrilaciclibを追加することにより、全生存期間(OS)を有意に改善したことが報告された。一方、主要評価項目である好中球減少症の有意な抑制効果は示されなかった。スペインで開催された欧州臨床腫瘍学会(ESMO2019)で、米国・Texas Oncology-Baylor Sammons Cancer CenterのJoyce O'Shaughnessy氏が発表。なお、本試験結果はLancet Oncology誌オンライン版9月28日号に同時掲載された。

H. pylori除菌と栄養補助、胃がん抑制に効果/BMJ

 2週間のHelicobacter pylori除菌治療と7年間のビタミンまたはニンニクの補助食品による3つの介入は、それぞれ22年以上にわたり胃がんによる死亡のリスクを有意に改善し、除菌とビタミン補助は胃がんの発生も抑制することが、中国・Peking University Cancer Hospital and InstituteのWen-Qing Li氏らの検討で示された。研究の成果は、BMJ誌2019年9月11日号に掲載された。H. pylori感染は胃がんの確立されたリスク因子であり、その除菌は胃がんの予防戦略となりうる。一方、胃がんの予防におけるH. pylori除菌治療の効果の持続期間や、関連のあるすべての有益な作用および有害な作用を知るには、長期の追跡調査を要する。胃がんに及ぼす栄養補助食品の効果の評価にも長期の調査が必要とされている。