センチネルリンパ節転移陽性の悪性黒色腫に完全郭清は有効?/NEJM
センチネルリンパ節転移陽性の悪性黒色腫患者において、ただちに完全リンパ節郭清を実施することで、局所の病勢コントロール率が上昇し予後に関する情報は得られたが、悪性黒色腫特異的生存期間は延長しなかった。米国・Saint John’s Health CenterのMark B. Faries氏らが、国際多施設共同第III相無作為化試験MSLT-II(the second Multicenter Selective Lymphadenectomy Trial)の結果を報告した。先行研究MSLT-Iでは、原発腫瘍の厚さが1.2~3.5mmのリンパ節転移陽性悪性黒色腫患者において、センチネルリンパ節生検は悪性黒色腫特異的生存期間、すなわち悪性黒色腫により死亡するまでの生存期間の延長につながることが示唆されたが、センチネルリンパ節転移を有する患者に対する完全リンパ節郭清の意義は明らかにされていなかった。NEJM誌2017年6月8日号掲載の報告。