腫瘍科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:291

EGFR変異陽性肺がんの再発リスクを40%減、ゲフィチニブ補助療法/ASCO2017

 非小細胞肺がん(NSCLC)と診断された患者の20~25%は手術適応である。プラチナベースの術後補助化学療法は、Stage II~IIIA非小細胞肺がん(NSCLC)の患者のスタンダードとなっている。一方、EGFR-TKIは進行EGFR変異陽性NSCLC1次治療の標準である。しかし、EGFR-TKIによる術後補助化学療法については、過去のBR19やRADIANT試験からも利点は証明されていない。

III期NSCLCの化学放射線同時併用療法に適用するレジメンは?本邦のランダム化試験の結果発表/ASCO2017

 化学放射線同時併用療法(CCRT)は、手術不能なIII期非小細胞肺がん(NSCLC)患者に対する標準治療であるが、最良の化学療法レジメンは特定されていない。S-1とシスプラチン(CDDP)の併用(SP)は進行NSCLCに対する標準化学療法レジメンの1つであり、CCRTにおける良好な成績も報告されている。day1、8に分割したドセタキセルとCDDPの併用(DP)を用いたCCRTは、旧世代のCDDPレジメンとの比較試験で、良好な結果(2年生存割合)を示しているが、全生存については有意な差は認めていない。そこで、日本医科大学の久保田 馨氏らは、NSCLC患者に対するCCRTにおいて、SPとday1のみにドセタキセル+CDDPを投与するDPの2つの併用化学療法レジメンの成績を評価するランダム化第II相試験TORG1018を行い、その結果を米国臨床腫瘍学会年次大会(ASCO2017)で発表した。

肝細胞がんに対するニボルマブの優先審査を受理:FDA

 ブリストル・マイヤーズスクイブ社は2017年5月24日、米国食品医薬品局(FDA)が、ソラフェニブ治療歴のある肝細胞がん(HCC)を対象としたニボルマブ(商品名:オプジーボ)の適応拡大を求める生物学的製剤承認一部変更申請(sBLA)を受理したと発表した。FDAは、以前にHCC治療薬としてニボルマブを希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)に指定しており、今回、本申請を優先審査の対象として受理した。FDAによる審査完了期日は、2017年9月24日である。

乳がんリスクが高い職業

 職業別の乳がんリスクについて、スウェーデン・カロリンスカ研究所のCecilia Kullberg氏らが調査したところ、ホワイトカラーのほうがブルーカラーより高リスクで、専門職や管理職の女性でリスクが高いことがわかった。さらに、このリスク増加の要因として、生殖および生活習慣以外の因子の影響が大きいことが推測された。Occupational and environmental medicine誌オンライン版2017年4月29日号に掲載。

クリゾチニブ、ROS1陽性非小細胞肺がんに適応取得

 ファイザー株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:梅田一郎)は、2017年5月18日(木)、メルクセローノ株式会社(本社:東京都目黒区、代表取締役社長:レオ・リー)とコ・プロモーションを行っている抗悪性腫瘍剤/チロシンキナーゼ阻害剤クリゾチニブ(商品名:ザーコリ)が、新たな適応症として「ROS1融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌の追加承認を取得したと発表。