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2024/07/10
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整形外科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:42

関節リウマチに対してリツキシマブはTNF阻害薬と効果は同等(非劣性)で費用対効果はむしろ高い(解説:金子 開知 氏)-554

リツキシマブは、CD20(成熟B細胞の表面抗原)を標的としたキメラ型モノクローナル抗体であり、TNF阻害薬やIL-6阻害薬とは異なる作用点を有する生物学的製剤である。リツキシマブの投与により自己抗体産生が低下し、自己免疫性疾患の治療効果が期待されている。わが国では、関節リウマチ(RA)に対するリツキシマブの保険適用はないが、欧米ではTNF阻害薬に抵抗性のRAに対して認可されている。これまでRA治療の生物学的製剤導入療法として、リツキシマブとTNF阻害薬の有効性、安全性、費用対効果などを直接比較した臨床研究はなかった。

関節リウマチへのリツキシマブ、TNF阻害薬に非劣性/Lancet

 関節リウマチ(RA)治療の生物学的製剤導入療法として、TNF阻害薬とリツキシマブを比較する、初となる無作為化比較試験が、英国・グラスゴー大学のDuncan Porter氏らにより行われた。有効性、安全性、費用対効果について調べた結果、リツキシマブのTNF阻害薬に対する非劣性が認められたという。Lancet誌オンライン版2016年5月16日号掲載の報告より。

人工股関節全置換術の施行に患者間格差/BMJ

 大腿骨頚部骨折患者における人工股関節全置換術(THA)の施行に関して、患者間格差が存在することが、英国・リバプール大学のDaniel C Perry氏らが行った全英大腿骨骨折データベース(NHFD)を活用した観察コホート研究の結果、明らかにされた。貧困層や手術を週末に希望する患者でTHA施行が低い傾向が判明したという。大腿骨骨折患者には、半関節形成術よりもTHAのほうが機能的アウトカムは良好であり、同国NICE(National Institute for Health and Care Excellence)ガイドラインは、THAの施行を推奨している。しかし、今回の調査でガイドライン順守の低調さも明らかになった。著者は、「至適患者には適切に手術が行われるよう、改善に努めなくてはならない」と提言している。BMJ誌オンライン2016年4月27日号掲載の報告。

「リウマチ治療のブレークスルーとなりうるか」 JAK1/2阻害剤baricitinib第III相国際共同臨床試験日本人部分集団解析より

 長足の進歩を遂げてきた関節リウマチ(RA)治療であるが、それでもいまだ解決されない課題も存在する。多くの臨床医にとって頭の痛い問題は、アンカードラッグであるメトトレキサート(MTX)に不耐となった場合、十分な有効性を示す治療オプションが限定されていることである。また、MTX不応となり、生物学的製剤を選択する場合、多くの生物学的製剤がMTX併用下で有用性を示しているため、MTXを併用せざるを得ないことが多く、単剤で十分な有効性を示す治療選択肢がきわめて少ないことも課題といえよう。

慢性腰痛治療のゴールは「何ができるようになりたいか」

 慢性腰痛症に伴う疼痛に対し、2016年3月、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)のデュロキセチン塩酸塩(商品名:サインバルタ)の適応追加が承認された。これを受けて、4月19日、本剤を販売する塩野義製薬株式会社と日本イーライリリー株式会社が、痛みのメカニズムと治療薬の適正使用をテーマにメディアセミナーを開催した。

慢性腰痛、うつ病合併で痛み増大

 神経障害性の腰痛にうつ病を合併している患者は、うつ病を合併していない患者よりも疼痛レベルが有意に高く、疼痛による障害の度合いが大きく、QOLも低いことが、東海大学の檜山 明彦氏らによる研究で明らかになった。これは、自己評価式抑うつ性尺度(SDS-Zung)およびPainDETECT日本語版(PDQ-J)を用いて、神経障害性の腰痛患者の抑うつ症状とQOLへの影響を評価した最初の研究である。European spine journal誌オンライン版2016年2月13日号の報告。

膝・股関節炎の治療薬、8製剤23種を比較/Lancet

 膝関節炎および股関節炎の管理では、用量にかかわらずパラセタモール(日本ではアセトアミノフェン)に治療上の役割はなく、現時点では疼痛緩和と機能改善の両面でジクロフェナク150mg/日が最も有効とのネットワークメタ解析の結果を、スイス・ベルン大学のBruno R da Costa氏らがLancet誌2016年3月17日号で報告した。関節炎による疼痛に非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)を処方する際、医師は多くの種類の製剤とさまざまな用量に直面することとなり、臨床的な意思決定上の課題となっている。また、NSAIDによる初回治療は薬剤の変更や投与中止で特徴づけられるが、これが不適切な疼痛管理の原因となっている可能性があるという。これまでの系統的レビューは、個々のNSAIDの疼痛緩和という限られた効果をプラセボと比較した試験を対象としているが、ネットワークメタ解析では直接的および間接的なエビデンスを統合することで、個々の製剤のさまざまな用量での効果の評価が可能とされる。