整形外科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:41

JAK1阻害薬upadacitinibが関節リウマチ再発例の症状改善/Lancet

 疾患活動性が中等度~重度の関節リウマチ再発例の治療において、選択的JAK1阻害薬upadacitinibの12週、1日1回経口投与により、症状が著明に改善することが、米国・スタンフォード大学のMark C. Genovese氏らが行った「SELECT-BEYOND試験」で示された。研究の成果は、Lancet誌オンライン版2018年6月13日号に掲載された。upadacitinibは、他のJAKファミリーのメンバーに比べJAK1に高い選択性を持つように遺伝子改変されたJAK阻害薬であり、第II相試験でメトトレキサートやTNF阻害薬の効果が不十分な患者の関節リウマチ徴候や症状を改善することが報告されている。

JAK1阻害薬upadacitinibが難治性リウマチに有効/Lancet

 従来型合成疾患修飾性抗リウマチ薬(csDMARD)で効果不十分の中等度~重度活動性関節リウマチ患者において、JAK1阻害薬upadacitinibの15mgまたは30mgの併用投与により、12週時の臨床的改善が認められた。ドイツ・ベルリン大学附属シャリテ病院のGerd R. Burmester氏らが、35ヵ国150施設で実施された無作為化二重盲検第III相臨床試験「SELECT-NEXT試験」の結果を報告した。upadacitinibは、中等度~重度関節リウマチ患者を対象とした第II相臨床試験において、即放性製剤1日2回投与の有効性が確認され、第III相試験のために1日1回投与の徐放性製剤が開発された。Lancet誌オンライン版2018年6月13日号掲載の報告。

新薬と旧薬の絶妙な組み合わせにより費用対効果を高める ~医療技術評価(HTA)の観点から(解説:中澤達氏)-866

股関節および膝関節の人工関節全置換術後にリバーロキサバンの術後5日投与を受けた患者では、その後アスピリンに切り替えても、リバーロキサバンを継続した場合と比較して、症候性静脈血栓塞栓症の予防効果に差はないことが明らかとなった。アスピリンは、安価で、副作用プロファイルが十分に確立されており、医療技術評価(health technology assessment:HTA)の点から大変興味深い結果だ。

軽~中等度認知症への運動介入、進行遅延効果はなし?/BMJ

 軽度~中等度認知症に対する、中~高強度の有酸素運動と筋力トレーニングのプログラムの介入には、認知障害の進行を遅らせる効果はないことが、英国・オックスフォード大学のSarah E. Lamb氏らによる無作為化試験「Dementia And Physical Activity:DAPA試験」の結果で示された。筋トレのプログラムで体力の改善は認められたが、その他の臨床的アウトカムの明らかな改善は認められなかったという。認知症者の認知低下の遅延に果たす運動の役割について、これまで臨床に反映できる十分な規模と方法論に基づく無作為化試験は行われていなかった。BMJ誌2018年5月16日号掲載の報告。

認知症に対する運動介入の息の根が止められたのか?(解説:岡村毅氏)-859

非常に大規模に、そしてほかの要因が交絡しないように厳密に、運動介入が認知症の人の認知機能に及ぼす効果を調べたら、なんと効果がないどころか通常のケアに負けたという報告である。通常のケアより優位であったのは「一定時間内に歩く距離」というのも微妙だ。1年も激しく運動すれば足は鍛えられるだろう。

ドクターXを探せ?(解説:今中和人氏)-858

この論文はさまざまな科の20術式について、非待期的(入院後3日以内)に手術が行われた症例の手術死亡率(在院死亡+30日以内の死亡)と術者の年齢・性別との関連を検討している。対象は4年間の全米のMedicare受給者の89万例で、49%が整形外科手術、38%が一般外科手術、12%が心臓血管外科手術、1%がその他の手術だった。

シナモンで関節リウマチ症状が緩和?

 わが国では、人口全体の0.4~0.5%、30歳以上ではおよそ1%が関節リウマチ(RA)にかかるといわれている。シナモンは、民間療法で関節炎などに使用されるが、詳細は検討されていなかった。今回、イラン・Ahvaz Jundishapur University of Medical SciencesのFarideh Shishehbor氏らの研究結果により、シナモンの摂取は、RA患者の炎症および臨床症状を改善する、安全かつ潜在的な補助的療法である可能性が示唆された。Journal of the American College of Nutrition誌オンライン版2018年5月3日号に掲載。